便利な女
男主人公のハーレム作品が多いから、逆の女主人公成り上がり系妄想を書いてみたくて始めてみました。 初心者なので、よろしくお願いします!
「じゃあ、もうセフレでもいい?」
… 彼氏だった人が放った爆弾発言に頷き、そのまま承諾してしまった。
私は昔から特にモテるわけでもなく、好意を寄せてきてくれる人を拒むことができず、黒歴史でしかないが、よくわからない男女の関係も別に初めてではない。でも彼はそんな男とは違うと信じていたのに裏切られた。
彼は、男子校出身だったこともあり女性との接点も少なく、恥ずかしそうに私に告白してくれた初めての人だった。彼のほうが先に社会人になったこともあり、平日は彼のアパートに行き、掃除をしたり、ご飯を作ったりして彼中心に私の世界はまわっていた。残念ながら、尽くせば尽くすほど、徐々に私は都合のいい女になり果てていた。
「はぁ... なにもバレンタインデーにこんなこと言わなくてもいいじゃん... 」
「どうせならきっぱり別れようとか言ってくれないと... 好きだからどうしようもないじゃん」
帰り道、涙が勝手にあふれ、口からは壊れたように何度も同じセリフが出てきた。
自分のアパートの近くにある神社になぜかたどり着いてしまった。
「何してんだろ... なんでいつもこんなんなんだろう...」
ふと時間を確認するため携帯をつければ、彼に貢ためバイトで埋め尽くされたカレンダーが表示され心をさらに虚しさでいっぱいにする。
「神様がいるなら、恨むよ... もう、こんなのいやだ... 生きてるのがつらいよ」
崩れ落ちるように地面に座り込んでしまう。空っぽになった心を握りしめながら、泣き始めたら、とまらなかった。寒かった手足も感覚がなくなり、次第に意識が遠のいていった。
◇◇◇
… そして起きたら全く覚えのない場所にいた。
「え? 昨日は確か神社に行って... そのあとどうしたっけ?」
白い壁、大きく暖かいベッド、高級そうな装飾品... どこかのホテル? くらくらしながら、起き上がり、服を確認する... 昨日着ていたものとは別のゆったりしたワンピースのようなものに着替えさせられている。
「昨日は確か、コンビニでお酒買って公園で飲んでからなぜか神社に行って... うーんでもこの状況だと誰かに声かけられてついてっちゃったのかなぁ... マジやばい」
なんど振り返っても記憶は神社で途切れていてどんなに考えても思い出せないので、とにかく誰かに聞くことにした。
「ラブホではなさそうだけど... そうするとフロントに行けばいいのかな? カードキーとかじゃなさそうだし... オートロックでもなさそうだからとりあえず、部屋番号だけ覚えておけばいいかなぁ」
独り言を言いながら、とりあえずフロントへ向かおうと部屋を出たと思った瞬間、真っ白い空間に移動させられていた。まぶしくて一瞬何が起こったかわからなかったが、徐々に目が慣れてくると周りに人がいることがわかった。ぱっと見たところ男性が多かったが、老若男女とにかくいろんな人がいた。全員混乱しているようで、自分以外にもきょろきょろしながら誰に声をかけようか視線だけを交わしていたところに、突然扉のようなものが現れて、男か女かわからない美しい人が出てきた。
「みなさん、ようこそ死後の世界へ」
「魂の選別により、皆様には今後異世界へ転生して勇者として活躍してもらうため、神国サンクチュエルにて事前に異世界学園・勇者科で様々な知識や戦闘経験を積んでいただきたくお集まりいただきました」
え?
… 私、死んでたんだ...
てか誰か突っ込んでよ!!!.... 勇者ってどゆこと?!
正直ショックでもう何もかも頭に入ってこなかったが、どうやら私はこれから勇者として教育され、転生されるようです
基本は書くほうじゃなくて読む側専門なので、下手でもゆるしてニャン☆