レポート 【ヤツアシテンモク】【ボンテンムシ】
・・・パシャッパシャッ・・・
『えー私ブレインズAチーム代表の遠闇は、えー前話で我々のターンを終了していたにも関わらずレポート提出をその、いわゆる一般的に言えば忘れてしまっており……申し訳ございませんでしたぁ!!』
パシャパシャパシャパシャッ(大量のフラッシュ)
「進行役としての自覚はないんですかぁッ!?」
「レポート提出も忘れて一体何をやっていたんですかぁッ!」
『草食動物の胃にいるセルロースを分解する微生物をモデル生物にして必要栄養素を全て微生物から得る完全栄養剤が普及して食肉が廃絶した近未来SFについて思いを馳せていましたぁ!! 誠に申し訳ございませんでしたァッ!!!』
パシャパシャパシャパシャパシャパシャッ(大量のフラッシュ)
…これまでの進捗
我々は引き続き重気体・重気性菌類という環境下に適応した生物について考えた。その過程で生物たちの生態から菌類が生態系に大きく関わるより具体的な世界の様子が見え始めた。
【設定したもの】
・ヤツアシテンモク: 定期的に脱皮を行い、胴体上面にある複眼の表面を綺麗に保つ。肢の先端で匂いを感じ取り、獲物のカサセオイを見つけると足で包み込むようにホールドして歯舌で殻に穴を開けて捕食する。ヤツアシテンモク同士の縄張り争いでは初め互いに"眼"を見せつけ体格を競い合い、決着がつかない場合2肢を持ち上げ威嚇し闘う。
【画像:ヤツアシテンモク】
・ボンテンムシ: 全身に生えた真っ白な体毛でベニジュレタケの液状の胞子をはじく。たたまれた翅は触角のように前方に突き出している。ベニジュレタケ上に居るのはいずれも成虫であり、幼虫~未成体時にどこでどう過ごしているかは詳細未定。
【画像:ボンテンムシ】
・ベニジュレタケ: 腐敗臭で虫を誘い、赤いゲル状の胞子を子実体表面から分泌する。この上を歩いた虫は体表にこの胞子を付着させ、遠くへ運ぶ。体表に付着した胞子はやがて発芽し、宿主の栄養を奪って成長する。毒はないが生では食べたくない。
・アミスト菌: ハスッポイモンの地下茎を網目状に包むように成長する。この菌に寄生された地下茎は表面を硬質化させ拒絶を示す。度々これに大規模に寄生されることがあり、縦横無尽に張り巡らされた地下茎の名残りが地下でトンネル状の空間をつくる。
レポート作成者:遠闇




