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美味しい将棋メシを食べて決勝トーナメントを勝ち抜こう!


島崎さんが愛してやまない。きのこの家のハンバーグがきたー!!

鉄板の上でじゅうじゅうと音が鳴り、お肉とスパイスのやんごとなき香りが湯気とともに

私の顔を攻撃してくる。見た目もふっくら、食欲をそそる焼き目のバランスが非常に素晴らしい。


 「島崎さんありがとうございます。では、いただきます」


それではひとくち。


「おいしい……!!」


 ふわっとした口当たりと豚肉の甘さとコクが深いのにしつこくない肉汁。

だけど牛肉の肉肉しさも口いっぱいに主張してくる。

ソースも果物のうまみがぎゅっと詰まっていて変な甘さがない。

美味しすぎる!! これはごはんがすすむ。

確かランチタイムはごはんお代わり自由と書いてあった! よし! お代わりしよう。


「気に入ってくれたみたいで嬉しいよ。」


 ふふっと。島崎さんが笑っている。

食べっぷりが笑われてしまった。でも仕方がないよね、美味しいごはんには無敵だから。


「本当に美味しいですね、ハンバーグ最強です。店員さんとも顔見知りですし、

どれくらいの頻度で通ってたんですか?」


「僕の三段昇段祝いに師匠と入ったお店なんだ。それから、月に1度くらい通うようなったんだよ。勝った日も負けた日も嬉しいときも悲しいときも。奨励会退会後も連盟には1度も行かなかったのだけど、ここには月1回ほど通っていたんだ。」


「師匠さん島崎さんの思い出のお店なんですね。」


「うん。そうだね。」


「青葉さんは、どんなに勢いよくても食べ方綺麗だね。」


「ありがとうございます。食事の作法は両親に厳しく躾けられました。箸の使い方、お椀の持ち方。お茶碗にごはんの食べ残しが付いていると絶対に注意されますから。」


「しっかりとしたご両親なんだね。」


「まぁ、両親も両祖父母も礼儀作法には滅法厳しいですね。」


 この後ごはんを2杯おかわりした。

満腹まんぷく、大満足。


 ゆっくりしていたらもう12時半前だ。

私たちは席をあとにしてレジに向かった。


「島崎君がまた東京に来たときはうちに寄ってね。」


 入店時に出迎えてくれた女の人が島崎さんに言った。


「はい。最低でも年に1度はきのこ家でハンバーグを食べないと落ち着きません。いつも温かく迎えてくれてありがとうございます。」


 きのこの家のハンバーグが美味しすぎてついつい、時間を忘れてしまった。

将棋会館に戻らないと。


 将棋会館に着いたのは12時46分、トーナメントは13時からなので

ちょうどいい時間に帰ってこられた。


「午後は青葉さんの勇姿を観戦しようかな。」


「いやー。緊張しますね。」


 などと話しながら会場へと戻ってきた。

中に入ると一斉に大会参加者さんたちが私の方を見た。

集中しているところ邪魔してしまったかな……申し訳ないです。


 トーナメント表を見て指定の席に座る。

1回勝てば相沢さんと当たるかもしれないのか、だったら絶対に初戦突破しなくては!!

そして4回勝てば優勝か。

いやいや、そんなことは考えずに目の前の対局に集中しよう。


 13時になり対局が始まった。

振り駒で私が後手に。

お、初手2六歩だ。角道を開けずに飛車先を突いてきた居飛車確定だ。

こちらも飛車先の歩を突く。


 結果はこれまでで一番危なげなく勝てた

相掛かりはおじいちゃんと何千局と指した思い出の戦法だから正直、負ける気はしなかった。


 トーナメント表を確認する。

やはり、次の相手は相沢さんだ。

勝ちたい…… 

勝てれは明確に半年前よりも強くなったと思えるんだ。



誤字脱字報告ありがとうございました。

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