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51話:ハロルドの日本株投資事業開始

 2012年になり東日本大震災の寄付が、個人レベルに広がり、特に震災孤児のために使われるようになった。しかし、仮設住宅の断熱性が低く、冬寒く、夏熱い、劣悪な環境で過ごさねばならなかった。やがて夏になりハロルドが、夏休みの休暇で、ジャネットと共に帰ってきて、リチャードの家に7日間滞在した。リチャードが、ヨットクラブでの東日本大震災へのチャリティー募金がもう少しで10万ドルになる。


だから、10万ドルなり次第、安田商事・横浜支店に送ると言った。サンディエゴにもどってきて3日目、気分転換に、リチャードと奥さんと、ジャネットとハロルドで、カタマラン・クルーザーヨットで、ロサンゼルスまで行って、帰ってきた。潮風に吹かれて、やっぱり、サンディエゴの町は、良いなーと、ハロルドがしみじみと言ったのが印象的だった。そうして8月21日、再び、サンディエゴから、成田経由で、安田商事・横浜支店に帰った。


やがて、秋、冬になり恒例の12月24日の盛大な安田商事・横浜支店でのクリスマスパーティーが開かれて、しばらくして2013年を迎えた。2013年3月になると岩手県と福島県の一部の自治体で、断熱性に乏しく、冬寒く、夏暑く、外の騒音でテレビの音が聞こえないという苦情が多いプレハブの仮設住宅から、断熱性の高い、木造仮設住宅をつくってほしいと言う要望が増えてきた。


 そのニーズに答えようと、安価な木造仮設住宅という新たな取り組みが、岩手県の住田町と、福島県は、この木造仮設住宅という新たな取り組みを実施した。そうして、3500戸の木造仮設住宅が作られて入居者が入った。実際に、木造仮設住宅が、意外に安く建てられ、30平米の住宅が250万円で作られている。また、福島県の場合、一律ではないが、最も費用が高い住宅は、60平米で440万円で、プレハブの仮設住宅よりも安くできた。


 このシステムを今後も応援していこうとハロルドは考えた。 そのための資金として、1億円をまず送った。その後、マスコミも、この話題を取り上げ て、少しずつ、木造の仮設住宅が建てられた。安田商事のハロルドが2013年5月23日に、2011年5月27日に11500円で買ったファーストリティ株が44000円となり、2000株を売って、75000万円の利益を得た。


これには、横浜支店長の安田太郎も喜んでくれ、安田商事・横浜支店、投資部長としてハロルドを任命した。その後、2013年も、多くのボランティアが、東北各地に入り、夏休みを利用した学生や、社会人が全国からかけるけて、一日も早い復興のために支援を惜しまなかった。また、炊き出しをするグループも来てくれ、夏場はにぎわったが、秋風が吹きだすころ、夏の海水浴場の様に、人影が、めっきりと少なくなった。


やがて、秋になり、東京電力、福島原子炉の災害の補償問題が、まだ、解決されず、また、避難指示が出ている地域の住民たちは、自分たちの

故郷に帰ることができずに、他の場所での生活を余儀なくされていた。そうして12月になり、しばらくして、2014年を迎えた。

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