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36話:サブプライムローンがリーマンショクの原因?

 一般的にサブプライムローンと言えば、アメリカで2001年~2007年頃に流行り、その後大問題となったローンです。こわ~い結果をまねいた。 全世界が大不況に突入するキッカケとなるほどのインパクトがあった。まず、プライムローンというものがあります。これは信用力のある人向けの住宅ローンです。いわゆる、ごく普通の住宅ローンですね。


 サブプライムローンとは、信用力のない人向けの住宅ローンです。例えば、先ほどの自営業の人や、会社員入社1年目の人。これらの人は、公務員や長く勤務している会社員よりは、「返済が滞る可能性が高い」と判断されます。そのため、借りることができない場合があります。サブプライムローンとは、そういったプライムローンが組めなかった人向けの住宅ローン。


 このサブプライムローンが破綻したことでリーマンショックにつながり、その後世界中が大不況に突入しました。しかし、例え自営業者や勤続年数の浅い人にお金を貸したとしても、きちんと審査した上でなら、本来ここまで大きな問題にはならなかったでしょう。サブプライムローンは悪い事に、他に借金がある人や、アルバイトのような人達にも、貸してしまいました。


「返済が滞る可能性が高い」というリスクは、高い金利と、いざという時は住宅を売却して返済すれば良い、という理屈でした。さらに、最初は金利は安く、数年後に金利&支払が例えば倍になるというような、あり得ないような住宅ローンでした。冷静に考えると、危険なニオイがぷんぷんするのですが、当時アメリカでは不動産の価格が右肩上がりでした。


 バブル状態でどんどん不動産が上がるので、ローンを借りる側は、金利が上がるタイミングで家を売ろうと思ってローンを組みました。ローンを貸す側は返済が滞った場合でも実際に住宅を売却すれば大丈夫という思惑でローンを組ませた。他の人の成功を目の当たりにすると、人間羨ましくなるものです。そして当時のアメリカでは家の値段がどんどん上がるバブル状態だったのでしょう。


 サブプライムローンは、流行りました。しかし、ある時、不動産価格が下落し始めました。するとサブプライムローンを借りた人は金利が上がったら家を売ってローンを払うつもりでしたが、家を売ってもローンが残ってしまった。毎月ローンを払い続けるのは無理な金額になってしまった、だから家を売却してそのお金でローンを完済。そう思っていたのに、家はなくなり、多額の借金だけが残る。


 どうしようもないので、自己破産。仮に家を売らずに頑張っても倍になった支払は長くは続きません。サブプライムローンを貸した金融機関には大量の不良債権と値下がりした住宅が残りました。そして、体力のない銀行から、一斉に倒産した。そしてサブプライムローン事件は、その後の世界恐慌の原因となった、リーマンショックへと続きます。


 リーマンショックの原因の1つ・サブプライムローン。リーマンブラザーズを始め色々な金融機関が販売していた信用力の乏しい人向け高金利住宅ローン・サブプライムローン返済が滞るリスクは、2つの内容でカバーされるはずでした。実は、高金利、返済が出来ない人が出てもそれは少数の人達で、大部分の人達は払えるだろうと考えていた。


 しかし、その人達からの返済は高金利なので利益が出るという理屈です。2つめは、住宅を担保にする。当初アメリカの土地や家の値段が上がっている最中で、もし返済が滞ったら家を売却して返済すればOKというものでした。

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