異世界、そして街へ
「むぅ…」
目が覚めた、ここが異世界なのか?
そこには草原が広がっていた。
「とりあえず、街を探さないとな」
と言っても、街がどこにあるかなんて分からない、というか日本語は通じるのかな?
少し不安になりつつもとりあえずここを離れた。
歩いても歩いても街は見つからないと途方に暮れていると1台の馬車がこちらに向かってきた。
話が通じるか分からないけどとりあえず聞いてみるかぁ
僕は手を振って「止めてくれー」的なことを言った
すると僕の前で馬車は止まった。
言葉自体は通じるのかな?
「どうしたんだ?なにか困り事でもあるのか?」
40くらいのおっさんが顔を出して聞いてくる。
言葉も分かる、やっぱり言葉は通じるみたいだ
「すみません、道に迷ってしまって近くの街を探しているのですがどこにあるか分かりますか?」
とまあこんな感じで聞いてみる。
「おぉ、それなら俺もいま隣街から帰ってるところだったんだ、なんなら乗っていくか?」
「えっ?いいんですか?」
「いいよいいよ人一人くらい大したことない、困った時はお互い様だろ?」
「では、お言葉に甘えさせていただきます。」
そんなこんなで僕は街まで乗せて言ってもらうことになった、
これで寝床は確保できるかな...
「あっ...!」
「ん?どうかしたのか?」
やばいこの国のお金なんて持ってないどうしよう借りるしかないかな...
「あの...実は僕お金が...無くてですね...お金を貸していただけないでしょうか...も、もちろん返しますんで!」
ダメ元で頼んでみた
「ハッハッハッそんな事か、さっきも言っただろ?困った時時はお互い様だろ!ここであったのも何かの縁だ持って行け!」
金色の硬貨を貰った。普通に金貨だろう
これ何円くらいなんだろうな、まあいくらであろうといろいろ助けてもらったんだお礼くらい言わないとな
「すみません、ほんとにありがとうございます」
「イイってことよ、もうすぐ街に着くぞ」
おっさんとの旅ももうすぐ終わる
―――
「今日は本当にありがとうございました。」
「またなにかあったら是非とも俺を頼ってくれよ、俺はこの街の武器屋やってるからよ、そう言えばまだ名前を聞いていなかったな、名前なんて言うんだ?」
「安倍友樹です。」
「アベトモキ?変わった名前だな」
「アベが苗字でトモキが名前です」
「そう言えば西の方には苗字を先につけるという風習の国があったなそこの生まれか?」
「まあそんな感じです。」
この世界にも日本に似たような国もあるのか、いや名前だけで街並みとかは全然違うかもだけれど
「俺はナッツ・ドスメンって言うんだこれからよろしくな」
「はい、よろしくお願いします。ところでこの街に宿屋はどこにあるんですか?」
「ああ,それならこの道をまっすぐ行って2番目の角を右に曲がった所に泉月という看板があるそこがここの宿屋だ。」
「本当に何から何までありがとうございます。ではお元気で!」
ドスメンさんと別れを告げて僕は泉月へと向かった。
―――
「ここかな」
そこには、泉月と日本語で書かれた看板がある。
字も日本と同じなのか、ありがたい話だ。
「いらっしゃいませー何泊ご利用になられますか?」
「あーこれで何泊できますか?」
と言って先ほどドスメンさんに貰った金貨を見せる。金貨がどれくらいの価値なのか分かっておきたい。
「2ヵ月分だねー」
金貨1枚でここまで泊まれるものなのか、日本とは違うのかな旅人や冒険者などいる世界だ宿が安いのも納得できる。
「じゃあ1ヵ月でお願いします」
「分かりました。部屋は右にまっすぐ行くと37の部屋がありますのでそこでお願いします。」
「分かりました、ありがとうございます。」
そして僕は部屋まで歩いていった。