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無装の俺  作者: 叢舎 翰哉
2/11

無装の俺①

 俺の名前はジオン・アルファ。

 今年で15歳になった。

 

 そして今日は俺が待ちに待った日。

 今日は成人の義が行われる日だ。

 

 ずっと憧れていた心武しんぶを手に入れる事ができる日。

 俺の親父は世界で3本の指に入ると言われるほどの実力者で俺もその背中を見てきてずっと憧れていた。

 

 この世界では心武しんぶの性質や強さで人を見る。

 戦闘系の宝珠の心武しんぶを持っていれば騎士や戦士として稼げるし生産系の宝珠だったら働き口には困らない。

 

 そもそも心武しんぶとは心の武器。

 己が一番優れた部分を武具にしたもの。

 

 心武は体から造られる魔力を込めることで進化する。

 進化とは宝珠の効果が上がったり心武自体が強化される。

 最初は短剣型の心武しんぶでも生涯を終える時には大剣型の心武しんぶになっている事もある。

 

 一説には魔力は人の身体では耐えきれないほどの高エネルギーで身体の崩壊を防ぐために神が人々に心武を持たしたそうだ。

 心武しんぶは魔力を吸収して持ち主の限界値を超えないようにして吸収した分は心武しんぶの進化に充てる。

 15歳で心武を得るのはその時から魔力が一気に増加する時期だからだそうだ。

 

 だから成人の義を行わないと寿命はもって3年。

 18歳になるくらいには身体が崩壊し、死に至る。

 

 まぁ、でも心武倉庫はどんな小さな村でも必ずあるし、もし親とかが成人の義をやらせなかった場合は厳しい法的な処罰を与えられる。

 

 さてさて、俺の心武はどんなのだろうか。

 剣?

 刀?

 鎧?

 針?

 

 どれでも俺は世界に名を轟かせれるくらい努力しよう。

 俺の親父がそうだったように。

 

 俺は一歩前に踏み出し心武倉庫の結晶に触れる。

 するとその結晶が光り出す。

 

 これは誰でも起こることなので焦ることは無い。

 目が眩むような光が治まった時、俺の目の前に心武が現れる--------------------------------------------------------------------------------------------------------------はずだった。

 

 俺の目の前には影も形も何もなかった。

 剣も刀も槍も針も銃も盾も弓も鎧も斧も鎌も何もなかった。

 

 どういう事か?

 

 俺の脳内が現実から拒絶するのと現実を受け止めようとを同時に始め俺の思考回路を焼く。

 

 

 は?は?は?は?は?は?は?は?は?は?は?は?は?は?は?は?は?は?は?は?は?は?は?は?は?は?は?は?は?は?は?は?は?は?は?は?は?は?

 

 ありえない。

 この世界じゃ誰もが心武しんぶをもっているはずじゃ。

 

 これが奇しくもこの世界に大きな影響を与えることになる男を作り出すとはまだ、誰も知らない。

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