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自声6
今日は、外に出なくては、駅に向かう。家からはそう遠くない、駅に向かう中でも、僕のパレットは染まっていく。黒く、赤く、滴る。心ない言葉が僕を突き刺す。見ず知らずの、すれ違った人。遠目に僕を見つけ、言葉、言葉。
聞きたくない、耳に入る。もし僕が立ち止まり「見るな、やめろ」と叫んだら、変わるのか?そんな馬鹿なこと考えても無駄だと、僕は知ってる。そうして僕はまたパレットを染め上げる。
すべての人間、初めましては見た目で判断する。見た目が全てだと知っている。
「そんな事ないよ、中身一番」
何を言ってるんだよ、中身なんて長い間関わらないと見えてこない。綺麗事並べんなよ。そんな感情が一瞬だけ描かれては、直ぐに塗りつぶされる。人に嫌気がさしたのか、関わるのが嫌なのか、それすらも分からないが、僕はいつの間にか人に関心を持たなくなった。
無関心。好きでもら嫌いでもない。持てないんだ。苦しいのは嫌だし、痛いのも嫌だろ?だから僕は無関心になったのかもしれないな。