自声4
綺麗な白。オレンジの光が雲に反射して、青いパレットが赤とオレンジのグラデーションに染められていく。そんなパレットの下僕は帰宅するために川沿いを歩いていく。見上げるパレットは刻一刻と変わっていく、あと少ししたら濃紺の色に変わり、穴を開けた様な小さな、弱く脆い光の粒が煌めくだろう。その光も人口のギラつく光に消え失せる。そんな中にいても、懸命に光を放つ星たちは一体何のために自らを燃やし光るのだろう。
ネオンきらめく明るい街は誰一人として、儚い光を見ないのではないだろうか。
そんな中、その星見る事を少し楽しみにしている僕は何だろう。プラネタリウムには、沢山の人が押し寄せるが、人工物であるが為にか、人の多さにか、この目で見る、淡く光る星には叶わない。星という名前だけで、単純に心が躍る訳ではない。僕が、この何年間か、星が好きな事を、誰も知らないだろう。周りの人間も、身近であろう親ですら。知りえないものだろう。
全てのモノに、関心があまり湧かず、ただただやって見るだけ。本当に興味を持ってやるものは、一体どれだけあっただろう。いや、本当にあったのか?僕が興味を持ったものは、今も持っているものは、どれだけしか無いのだろうか。元々熱しやすく、冷めやすい、そんな性格だったが、今はその感情は上辺だけでは無かったか、自分自身、考え戸惑う。
部屋に散らかるのは、興味を持っていたはずのガラクタたち。今はもうゴミとなってしまった物たち。僕は、それらを全てゴミ袋へ投げ捨てた。