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遺言屋 〜あなたの言葉、届けます〜  作者: 水月 灯
第一章 出逢い
3/8

前途多難?

お屋敷の中も、想像以上に広かった。


「ちゃんと付いて来て下さいね!

迷ったら終わりですよ〜」


「おわ…澪、絶対手離すなよ…!」


手をひかれる澪が、怪訝そうな顔をしていた。


「澪…?どうかした?」


「お兄ちゃん、ここ…おかしい。

変なのがまったくいないの。」


「……!!」


澪に言われて気づいた。


確かにおかしい…!!



僕ら兄妹には、人ならざる者が視える。


それは遺伝的なもので、


死んでしまった母が視える人だった。


ふだん、辺りには様々なものが居る。


人の形をした者もいれば虫のようなもの、


獣や、それこそ幽霊みたいなのまで。


でもこのお屋敷内にはまったく居ない。


メイド服お手伝いさんは、


僕らの会話が聞こえた様だった。


「ああ、やっぱり視える人、なんですねえ。

もちろんここには悪しきものは居ませんよ。

ここ、東郷家は妖怪退治の大家。

強力な結界が張られてますからね!」


「妖怪退治……?!」


「ええ!あ、申し遅れました。

アタシは東郷家に仕える三毛、と申します。

ミケさんって呼んで下さいね♪」



「……ミケさん…人間じゃないよね?」


「え…?!」


澪が突然言い出す。


「なんか…ちがう…ね?」


ミケさんの細い目が、少しだけ開く。


そしてニッコリと笑った。


「ま、そのうちわかりますから!

焦らない焦らない♪」


そう言ってまた軽快に歩き出した。


澪は僕よりも霊感が強い。


母の血を色濃く継いでいるのだと思う。



歩き始めて5分。


やっとお屋敷が見えてきた。


今からご当主様に挨拶…か。


ちょっとドキドキするな。


ミケさんがお屋敷に上がり、


それに続く。




そして僕はそこで、美しい花を見た。



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