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七話 白仲間
月明かりに照らされた湖のほとり。
骨の話をまとめると、一度死んで知らないうちに骸骨になっていた。
湖で魔法を使っている私が何か知らないかと、声をかけた、と。
「はい、そうです」
悪いけど、知らない。
「そうですか・・・」
骨、あんた行くところあるの?
「ありません・・・」
じゃあ、私の使い魔にならない?
「ワタクシがですか? ありがたいのですが・・・」
大丈夫、ついて来い。
「・・・凄いですね、歩いてるだけで、周りが勝手に納得して帰っていく、あなた何者ですか」
まずは、服がほしい、あんたの。
夜の商店の一つから服屋を見つけ出し、似合いそうな服を探していく。
よしこれだ。
「黒いローブですか」
黒いローブを身に着けた骨は、不気味さに磨きがかかった。
鎌を持たせたらきっと死神のようだろう。
「体隠せるし、いいですかね、不気味な事、以外は」
服も決まったところで、私の家族に交渉しにいくか。
交渉はすぐに終わった。
親が、・・分かった、分かったから危ないことはするな、と言っていた。