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zero-armor  作者: planet316
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第三話 記憶の行く末

エンリル「で、ここからが本題。君の記憶の話。」

シヴァ「このコーダーを埋めるにはそれぞれ代償が必要だった。」

エンリル「そうそう。シヴァさんだったら、右腕とか、俺だったら、友人とかね。まあ俺の場合はもとから失ってたんだ。だから実質、俺はあの時はなにも失ってないんだけどね。」

天城「じゃあ俺が選んだ代償って、、、」

シヴァ「ああ。記憶だ。」

天城「やっぱり...」

天城「代償か...」

シヴァ「コーダーは“人間という生物を一時的でも超えてしまうような力だ。対価なしでは成立しない。」

基地内全体で赤い警告灯が点滅した。

エンリル「シヴァさん天城君を安全なところへ!これくらいなら、俺とメルクリウスでやれる!」

シヴァ「ああ。天城!行くぞ!」

天城は走りながら、ふと疑問が胸をよぎった。

天城「メルクリウスさんって…?」

シヴァ「エンリルの相棒だ。

ただし――普通の人間じゃない」

天城「普通じゃない……?」

シヴァ「コーダーの“初期型”を埋め込まれた実験体だ。

成功例は……彼だけだった」

天城「……!」

その瞬間、背後で金属音が響いた。

メルクリウス「エンリル、右から来るぞ!」

エンリル「分かってる!」

振り返ると、フードやコートで身を包む青年――メルクリウスがメックへむけて照準をすでに合わせていた。

腕から湧くように出る粒子を集め、関節部を切り裂いた。

天城「……速い……!」

シヴァ「彼は“人間の限界を超えた人間”だ。

代償を払って力を得た俺たちとは違う。

彼は――生まれた時から代償を背負っている」

天城「生まれた時から……?」

シヴァ「そうだ。だからエンリルは、彼を“相棒”と呼ぶ。

同じ痛みを知っているからだ」

天城は胸が締めつけられるような感覚に襲われた。

自分は記憶を代償にした。

エンリルは友人を失った。

シヴァは右腕を捧げた。

そしてメルクリウスは――

生まれた瞬間から、選ぶことすら許されずに代償を背負った。

天城「……俺だけが、何も知らないんだな」

シヴァ「だからこそ、思い出す必要がある。

君が何を選び、何を捨てたのかを」

その時、メルクリウスの声が響いた。

メルクリウス「シヴァ!天城を急げ!

こいつら、天城の位置を“固定”して追ってきてる!」

エンリル「天城君、聞こえる?

君のコーダーが“起きかけてる”んだよ。

だから敵が寄ってくる」

天城「俺の……せいで……?」

エンリル「違う。

“君の力が必要だから”敵が焦ってるんだ」

メルクリウス「エンリル、来るぞ!」

エンリル「おうよ!」

二人が並んで構えた瞬間、天城の腕の紋様が強く脈打った。

天城「……っ!」

シヴァ「天城、急ぐぞ!」

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