Drop dead D! 11
いつも読んでいただきありがとうございます
※ お知らせ
感想等で、主人公の椿吾郎はヒーロー椿へ変身中にエロいことを考えると変身が解ける、と解釈していらっしゃる人がいらっしゃいました。作者の表現が下手くそのため、上手く伝わっていませんでした。
正しくは、
椿吾郎がヒーロー椿へ変身して、エロいことを考える→ヒーロー椿のままで、他者が肉眼でヒーロー椿を見た姿もそのままであるが、鏡に映った姿やカメラ等を通した姿は元の姿の椿吾郎の姿で、その姿はブーメランパンツ一丁の姿。
という事でした。
うまく伝わらず大変失礼いたしました。
ーーー以下、本編ーーー
牢屋の前にお巡りさんが現れた。
とうとう、僕やらかしちゃったんすか、等と聞くと、
昨日のこと覚えてないですか?
酔っ払って大通公園のベンチでパンツ一丁で寝てたので保護しました。
服どこで脱いだんですか?
覚えてないですか?
とりあえず、私たちお巡りさん方であなたの服らしいものは見つけれなかったんですよ。
でも、良かったですね。パンツ一丁穿いていたし、誰かの家に入り込むこともなかったし。
はい? そうなってたらどうなるか、ですか?
そりゃあ、まあ別の方の部屋に入っていた可能性がありますね。
え? 捕まったのかですか?
違いますよ。保護ですよ。ここは保護室です。
向かいのお爺さんですか?
んー、個人情報だから説明できないんですよ
でも、見た感じに思ったことが事実かと思いますよ
と説明を受けた。
僕は自分の体を確認すると、いつものワガママボディのおっさんのパンイチ姿に戻っていた。以前着ていた服は、多分何を思ったのか脱ぎ捨てていたのだろう。あれだけ変身の解除ができなかったのに解除できたのは、多分、酒の力で脳のリミッターを外して解除できたのだろう。
そうとでも考えないと説明がつかない。
しかし、誰かにバレたとかそんなことなかったのだろうか、こりゃあ、童貞おっさん=美少女ヒーロー椿の図がネット上の世界に広がっているに違いない。人生終わったなあーと思ったが、無職だし35歳で童貞だし、そもそも終わってたわ。
そう思っていたが、お巡りさんは僕がどこの誰だかずっと質問していて、ヒーロー椿の話は一切出てこなかった。
「とりあえず、奥さん呼びましょうか?」
とお巡りさんは僕の左手薬指の賢者の指輪を見てそう言った。そうか、僕は厳密にはパンイチじゃなかった。いや、そういうことじゃなくて、本当にヒーロー椿だってこと気付かれてなさそうだった。
僕は札幌市中央区にある中央警察署からミニパトに乗せてもらい、自宅に送り届けられた。
ほぼ全裸のまま帰らせるわけにもいかないし、実家は札幌からは時間のかかる土地なので、来てもらうわけにもいかない。
そういう風にして自宅のアパートに送り届けられると、お巡りさんの無線が大きな音を立てて事件が起きたことを知らせていた。
お巡りさんが、早く部屋に入って服着てね等と言って、僕を車から下ろし、サイレンを鳴らして別の現場へ駆けて行った。
本当に大変な中ご迷惑をおかけしました、と思いながら自室の前の扉に手をかける。
ガチャリ、ガチャリ
そうですよね。外出する時は鍵かけるよね。
僕は開かない扉の前に突っ伏した。
周囲から死角になるアパートの共用部分でもう一度美少女ヒーロー椿に変身し、近所の交番に行き落とし物がないか尋ねると、すぐに見つかった。まさかヒーロー椿がやってくると思っていなかったようで、お巡りさんが少しびっくりしていた。
自宅の家の鍵もあったし、財布も見つかり、丁寧に脱ぎ捨てたコートや購入したばかりの服も見つかった。
財布の中の身分証明書は元々抜いていたので、椿吾郎とばれることはなかった。
それで、また美少女ヒーロー姿になったわけで、変身解除できなくなり、振り出しに戻ったわけだ。
感想、ブックマーク等ありがとうございます。
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わかりにくい文章になっていて申し訳ありませんでした。




