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Eternal Fortitude 3

いつも読んでいただきありがとうございます。

短いので連続アップロードします。

 創成川通りが札幌市北区と東区の境界にあり、南北へ伸びている。南に行けば札幌駅、大通り、すすきの、そして南区へ。北に行けば、北区側に藤女子大、東区側にラウンドワン札幌北21条店、さらにそのまま北に進めば高速道路札樽道にぶつかる。

 ラウンドワン札幌北21条店の横には立体駐車場と青空駐車場が併設されており、札幌の中心部にありつつも、車で来やすいいいレジャー施設だ。住宅街も近いので、近くの居住者も遊びやすい。

 ラウンドワンはボーリング場、カラオケ、スポッチャーと言われる各種スポーツが遊べたりセグウェイに乗れちゃうコーナ、クレーンゲームにプリクラ、メダルゲームにカードゲーム、格ゲー、シューティングゲーム、音ゲーなどがある。

 ちなみに、ラウンドワンの屋上と看板には必ずでっかいボーリングのピンが設置されており、遠くからでも、「ああ、あそこにラウワンあるね」などと言われるくらい目立つ。

 ここもはるか昔に怪人に壊されて、元通リンに直された聖遺物だ。

 壊そうとしてもなかなか壊せない。建築会社の利益ゼロだ。しかも、ボーリングのピンやボール、ゲーム機器まで直されてしまい、壊れることが皆無になった。経営者うはうはだね。


 ラウンドワン札幌北21条店1階の奥、魔境、音ゲーコーナだ。

 音ゲーとは何か、僕にはよくわからない。何が楽しいかもわからない。

 あのゲームをやっている人たちを見て、僕は修行僧だと思っている。

 音楽が流れ、『リズムに合わせて』などとは全く違うようなボタン操作を繰り広げ、ノーミスを目指してプレイし続ける。

 全くの初心者には1曲目はお情けでプレイできて、2曲目で速攻で終了する。衆人観衆の前で心を折ろうとしているに違いないゲームだ。

 しかし、上級者たちのプレイについては、例え動画であっても、一言「スゴイ」という感想に尽きる。

 指の動きや足の動き、全く真似できそうにない早業を繰り広げる。無駄のない極限まで鍛え抜かれた動きは、まさにゲームセンターを会場にしたヒーローショーだ。


 僕はその魔境内にあるダンスダンスレボリューションの前に立った。

 ダンスダンスレボリューションはダンスするかのごとく、モニターに表示されるステップゾーンに矢印が流れてきたらそのタイミングで足を使ってボタンを押すゲームだ。

 全身を使うので汗だく必須だ。ハンカチやタオルを必ず持って参加したいものだ。

 結果から言おう。5段階の難易度のうち、3段階目の途中で終わった。35歳のおっさんがレベル1の一般人の3倍動けるようになっても、所詮初心者であることは変わらない。

 身体能力は明らかに向上していたので、足の動きは確かに早かった。しかし、頭が追い付いていない感じだった。表示画面を理解しながらボタンを押す、という動作はやはり難しかった。

 魔境は、はるか昔、レベルが存在してないうちから人外を育てていたのか……


 僕は音ゲーコーナーから離れて駐車場へ歩きながらため息をはいた。

 負けた。これが怪人との闘いだったら死んでいた。

 少し早くなったくらいで調子に乗ってはいけない。

 でも、悔しいじゃないか。ゲームごときで、とか遊びで、とかじゃないんだ。負けたら悔しいんだ。古今東西ヒーローというものは負けず嫌いなんだ。怪人に負けたら死ぬし。負けちゃいけないんだ。いや、負けるべきではないんだ。どんな手だって使っても負けてはいけないんだ。だって、昔からそうでしょう、1人の怪人に5人がかりで挑んで戦っても、誰も卑怯だと言わない。

 そして、僕はこの負けた現状を打開しようと考えた。

 ん、待てよ。変身したら最難関ステージをノーミスクリアできるんじゃね。

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