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明かすべき事3

「お嬢様から了承の言葉が聞けて嬉しいです。それでは会食までに色々と準備を……」


「ちょっと待てッ!!」


 ジークが部屋から出て行こうとするが、私は制止させる。突然の大声にシャフリは私の腕から離れ、怯えた表情を浮かべる。


「本題から離れた話だったけど、今日は一体何処で何をしていたの?」


 するとジークは笑みを浮かべて私に言葉を返す。


「お昼過ぎから王宮の内部調査に出かけていました」


「王宮の?」


 私は首を傾げ、ジークは私に構うことなく話を進める。


「お嬢様が安全に、安心して会食出来る状態なのかを確認していたのです。無断で外出した上、傍に居られなかったことに怒りを感じると思いますが、全てはお嬢様のことを思っての行動です。どうか寛大な処置を……」


 深々と頭を下げるジークに対して、私は呆け顔になるが、咳払いを1つして、口を開ける。


「反省しなさいよね! アンタは私の執事。私の世話はアンタの仕事。今度からは私から離れるときは許可を得なさい! ……今回は特別に許してあげる」


「お嬢様……」


 ジークは少し嬉しそうな表情を浮かべ、私はジークに見えないように顔を隠す。


「分かったらさっさと行きなさい。夕食が出来たらまた来なさい」


 再びジークは私に頭を下げ、「失礼します」と言葉を残して出て行った。


「……ホント! 何を考えているのか分からないヤツ! また嵌められた気がする」


 振り向くと、数秒前まで怯えていたシャフリがニヤニヤと笑みを浮かべて、私を見つめていた。


「な、何よ? 気持ち悪い笑顔浮かべて……」


「いや~。ミーナちゃんってもしかしてジークさんのことが……」


 私はシャフリの言いたいことを瞬時に察し、シャフリの肩を前後に揺さぶった。


「それ以上何も言わないでッ!! 勘違いだからッ!! 私はアイツのことなんかッ!!」


「あらら~。ムキになるって事はあながち間違いじゃない?」


 恐らく私の顔は真っ赤になっているのであろう。顔の周りがヤケに熱く、冷静さを失っているのが自分でも分かる。


「そのお喋りな口を閉じないと、気持ち悪くなるまで揺さぶるわよッ!!」


 私はさらにシャフリを前後に揺さぶる。気分が悪くなったのか、シャフリは両手を挙げて、私に許しをもらおうとする。


「わ~!! ごめんッ!! 閉じるから揺さぶらないでぇ~!!」


 ダメ。取り敢えず吐くまで揺さぶるわ。




 ◇◇◇




 ミーナの部屋から出て、数歩歩いたジークはピタッと足を止める。そして、背後に向かって声を掛ける。


「やっぱり盗聴や覗きが趣味なんじゃないですか? 奥様。旦那様」


「あら? 姿も気配も隠したつもりなんだけどバレちゃった?」


 ジークの背後に現れたサロミアとエディックは少し嬉しそうな表情を浮かべて、ジークが振り向くのを待った。


「ステルス魔法で姿を消し、気配を消しても自分の目や感覚はごまかせませんよ」


「流石ね」


 サロミアは満面の笑みを浮かべる。そして、サロミアの横で佇んでいるエディックが、ジークに駆け寄り、強制的に手を握る。


「だ、旦那様!?」


「ありがとう……ジークくん。ミーナを説得してくれて。それと……すまなかったな」


「この人ったら、ジークくんがヒビキの養子だって知った途端、暴言を吐いたことを謝りたいって言い出すのよ」


 ジークは少し困った表情を浮かべ、サロミアとエディックに言葉を返す。


「奥様。ヒビキさんとの関係は内密にして欲しいと言ったはずですよ」


「あら? そうだったかしら?」


 自分に断りもなく、他人に秘密を漏らされたジークはため息をつくが、即座に気持ちを切り替える。


「まあ、良いでしょう。務めさせてもらう以上、旦那様も知る権利がありましたね」


「それにしても、貴方は嘘を上手く利用するわね」


 ジークはニッコリと笑みを浮かべて、サロミアに言葉を返す。


「やはり奥様にはバレていましたか」


「え? 嘘ってどういうこと?」


 ミーナが会食に出席するということ以外、理解できていないエディックはサロミアとジークを交互に見る。


「カーリーちゃんには会食に同行してってお願いしたけど、貴方に同行してって言ってないわよ」


「そうですね」


「え? ジークくんも連れて行くんじゃないの?」


「エディックは少し黙って」


 ジークとサロミアは笑みこそ浮かべていたが、2人の間には重苦しい空気が漂っていた。


「こちらも1つ忘れていたことがありました」


「言ってみなさい」


「奥様は何故嘘を見抜けるのでしょうか? 何卒お教え願いたいです」


 エディックは驚きの表情を浮かべ、サロミアは腕を組んで数秒考えた後に、ジークに背を向けた。


「そう言えば教える約束だったわね。良いわ。教えてあげる。その前に場所を変えましょう。他にも話したいことがあるわ」


 ジークはコクリと頷き、サロミアとエディックが仕事を行う執務室へと向かった。

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