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3.美しい姫のお悩み相談

自称魔王のオッサンと自称病弱王子が再び現れる前に別の人物が俺のPCから出てこようとしているところだった。


「で、出れない……」


「……」


いや、そんな事言われても俺知らねーよ。

でも、前までと違って美人な女の人だしな……。


「あ!出れっいったーいっ!!」


「……大丈夫?」


出てきたと思ったら自分でスカートの裾踏んでつまづいて転んだんだけど……。


「いててて……」


「どこも打ってない?」


「っ!す、すいません!お恥ずかしいところを……」


て、照れてる……。

可愛っ!!

何で最初にこの子が来なかったの?

この子なら俺、すんなり現実リアルを受け入れたよ?

てか、俺よくPCベットで開いてやってたよね。

これ机の上だったら確実に流血沙汰だったよね。


「で、何しに来たの?」


「実はわたくしの婚約者についてご相談したく伺ったのです」


「は、はぁ……」


婚約者いたのか……。

何か一気にモチベーション下がるな……。

いや、でもこんな美人が困ってるんだ。

俺の人生でこれから先、こんな美人に頼られる事なんてそう無いはずだ。

というか、無いだろ。

……自分で考えときながら悲しくなるな。


わたくしの婚約者は燐国の王子で幼い頃から良くして頂いていましたの」


「ってことは君はお姫様?」


「自分で言うのは恥ずかしいですがそうですね」


「へ、へぇ……」


王子の次は姫って……。

どこの国、てか世界?でも結婚とか大変なのかね?


「以前はわたくしと居ても良く笑ってくださっていたのに今では笑うどころか避けてくのです……。わたくしは婚約者に避けられる様な事をした覚えはないのです……なのに……ぐすっ……ひっく……」


え?

ま、まさか……


「泣いてる?」


「ずびまぜんっ……思い出したら、ひっく……辛ぐて」


ど、どう対処するのが正解なんだ!?

俺こんなのわかんねーよ!

と、とりあえず何か言わねーと……

えーと……


「まあ、俺はその王子の事は知らねーけどさ避けるのにもやっぱり理由があると思うんだよね。そこをさ、怖がらずに本人に聞いてみるのもいいと思うんだよ。あ、こっそり周りの人たちに偵察いれるのもありかもね」


「偵察……」


お?

何か上手く言った感じ?


わたくし頑張ってみますわ!それでは早速城に戻って実行ですわ!!」


と、言って立ったのは良いのだが。


「それでは失礼」


と、PCへと向っていき後1歩というところで姫は登場同様に自分で自分のスカートの裾踏んでつまづいてPCへと顔から突っ込んでいった。

そして、下半身だけがジタバタとしてなかなか俺の部屋から消えないので強制的にPCへと突っ込んだ。

この時、足を握ったりしたのは不可抗力だ。

けして、やましい気持ちああったわけでわない……。

だ、断じてない!!


ん?

……ま、まさかな。

こないだの自称病弱王子が婚約者って事ないよな……。

ないないないない!

ありえない!

だって、あいつは婚約者の事めっちゃ大事にしてる風だったから避けるとかありえねーよ!

ありえねーよ……

ありえないよね!?


少し接点が見えた2人の関係性が自分が考えついたのとは違う事を願いつつ、今日は何か疲れたのでアニメの放送時間まで寝るとしよう。

……って、俺今回まともに相談にのっちゃった!?

これマジでPC窓口になってるよな?

……


「受け入れるな!俺!!」


そんな事を言っても受け入れるしか道はないのであった。



続く……

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