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神々の黄昏  作者: 天魔の担い手
土の国編
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いざ土の国へ

土の国編の始まりです

サブタイはちょっと思いつかなかったので適当になりました


水の国と土の国の間はかなりの距離がある。

時間に換算すると、1週間ほどだ。

その間に雷狼ではいろいろとハプニングが発生したわけで・・・。


一つ目にはレイラとイラの仲間入りによるハプニング。

二人はこういったたびは初めてで


「すごい!!鉱物の塊がこんなに早く動くなんて」

「確かに、魔力だけで動いてるとは思えないわね」


二人は初めてみる未知の物に興味を示し、艦内を歩き回った。


「へえ、ここがミミの部屋かー。

 本当に女の子っぽいわね、ぬいぐるみとか」

「ちょ、ちょっとレイラ、入ってくるならノックぐらいしてよ!!」


とくつろいでいたミミの部屋を覗いたり


「わわ!!何だこいつ、さては侵入者だな!?」

「ニャア?」

「私が成敗してやる!!とりゃあ!!!!」

「ニャアアアア!!!!!!」

「待て、そいつはオレの召還獣だ!!」


と、ミーシャを敵となぜか勘違いしたイラが魔法を使って艦内を軽く壊し


「アルファ、今日こそは決着を付けようぜ」

「そうだな、いつまでも引き分けではしまらねえよな!!」


よく分からない戦いが勃発したり。

なんかハチャメチャなことになっていた。

最後には騒ぎを起こした全員が猛省し、ちゃんと事後処理を行った。


2つ目は他の旅団と遭遇したことだ。

その旅団は何やら世界を旅しながら、商業をしていると言っていたのだが


「ん、何かこの中から薬のにおいが」

「・・・!!」


そいつらは人に過度の酩酊感を味あわせる薬のようなものを売りさばく商人で、もちろんそんな薬は違法のものだ。

なのでフェルナたちはその旅団を成敗、レイラが転移魔法で水の国に送り届けたのだった。


もちろん、ハプニングだけでなく平和な日常も送っていた。


「ねむい・・・」

「だめだよフェルナ、寝たりなんかしたら」

「そうは言ってもな・・・」


フェルナとミミは雷狼艦内にある会議室で資料作成を行っていた。

何の資料かと言うと、雷狼乗員への魔法教習用の資料だった。

雷狼乗員は全員が魔法を使えるが、詳しく見ると使う魔法の種類はばらばらだ。

同じ火の球を生み出す魔法でも数種類の方法がこの雷狼には存在している。

それでは連携をとりづらい。

そこでフェルナは多種多様とある魔法を連携させる魔法を編んだ。

この作っている資料は、その魔法を教えるためのものだった。

一緒に作っているミミは作りながら感心していた。


「よくこんな魔法を短期間で編み上げたわよね」

「この程度の魔法を編むくらいならさほど労力は必要ないんだよ」


となんでもないような口調で言った。


「けど、この資料つくりも含めるとなると話は別だ。

 一枚見本を作ったんだから、オレ以外のやつでも作れただろ」

「でもフェルナが作ったほうが早いし、他のみんなはそれこそ魔法の修行があるし」


そこも雷狼乗員の抱えている問題でもあった。

雷狼の乗員の魔法使いとしての実力は決して高いとはいえない。

そこで乗員たちは毎日修行に励んでいるのだが、それで上がるのは精度くらいのものだ。

魔力の許容量は先天的なものなので、そこは修行ではどうこうなるものではない。

そしてそれが意味するのは、高威力の魔法を使用することが難しいということだ。

だからこそ、個々の実力を補うと言う意味でもフェルナは魔法を編んだのだ。


「はあ、まあやるけどな。それほど量も多くないし」

「さすがフェルナ」


とフェルナは時々愚痴りながらもミミと一緒に資料作りをするのだった。


一方、レイラは雷狼の外周デッキに出ていた。

そこで彼女は魔法を発動しながら移り変わり行く景色を眺めていた。

発動している魔法は広範囲にわたる索敵の結界魔法。

周囲に魔物や敵勢力はいないかを彼女は一人で見張っていた。


「まあ、そう簡単に敵なんて現れないとは思うけど」


そう言うのにはちゃんとした根拠があった。

レイラは雷狼の横を併走している大きな黒毛の狼を見た。

召喚獣『幻惑の闇狼(ファントムウルフ)

雷狼内にいるイラによって召喚されたもので、能力は対象を物理的・魔法的視界から認識されなくするというもの。

これで雷狼はほぼ完全にステルス状態となっている。

それでも敵が攻めてくる可能性はあるのでレイラは見張っているのだ。


「それでも、これはなかなかに暇ね」


そういってレイラは真結魔法で椅子を作り、これまた真結魔法で作った球で遊ぶことにした。

結局、土の国につくまで敵と呼べるものが現れることはなかった。


水の国を出発して8日。

雷狼は土の国の目の前までに来ていた。

まだかなりの距離があるにもかかわらず、武器を作る時に使う炉の炎の熱さが伝わってきているのかと思うほど暑かった。


「あれが土の国ですか・・・」

「ああ、最高の鍛冶の国であり鉱物資源のたくさん眠る国だ」


外から見ると土の国は大きく平たい山に存在しているように見える。

じつはこの大きく平たい山は鉱山の成れの果てなのだがそのことを知っているのはフェルナとレイラくらいだった。

まあ今はそんなことどうでも良いのでフェルナもレイラも何も言わなかった。

そのかわりフェルナは乗員に注意事項を告げた。


「土の国はなかなかに気難しいやつが多いから注意しろよ?」

「「「了解!」」」


よし、と全員の了承が聞こえたところで雷狼は土の国の入国ゲートまでもう少しだった。

フェルナは入国ゲートを見やり、ただ一言


「さて、入国するとしますか」


そう言って入国ゲートに手のひらを向け、魔法を放った。

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