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神々の黄昏  作者: 天魔の担い手
水の国編
33/36

戦いの後

だいぶ遅くなってしまった・・・・・・

かなり忙しかったこのごろ・・・

やっと投稿することができた喜びをかみ締めながら

次話制作にかかるとします

「なんで私に黙ってたのよ!!」


ナリスナ平原から帰ってきたフェルナを待っていたのは怒り心頭なミミだった。

それもそのはず。

結果としてだが、ミミは今回の一件にまったく関わっていなかった。

と言うよりもまったく知らなかったのだ。

しかし知っている人はみな何らかの自分の手段で知ったわけで、フェルナは教えていないのでミミを仲間はずれにしたわけではないのだが、ミミはそのことで怒ってるわけではないらしい。

いわく、


「私はフェルナの妹なのよ?!なのに・・・」


ということらしい。

ま、彼女の言い分がもっともであり、お詫びとしてフェルナはミミの『お願い』を一つ叶えることとなった。

正直フェルナはどんなお願いをされるか内心どきどきだった。

しかしそのお願いはとてもシンプルで・・・。



「ん~、おいしい!!」

「それはよかった」


おいしそうにクレープを食べるミミとフェルナは水の国を歩いていた。

ミミがお願いしたことは、一日フェルナと一緒に観光することだった。

だが、もともとフェルナはミミと観光する気でいたので、実のところお願いは意味を成していなかった。

もちろん、ミミにはそんなことを言ってはいないが。

知らないミミはこちらに向かって


「フェルナは何であの店を知っていたの?

 結構新しかったから前来たときにはなかったと思うんだけど」

「ああ、それはセイレーンに教えてもらったんだ。

 うまいクレープ屋があるからぜひ行ってみると良いって」


とミミの疑問にフェルナはなんの疑いも見せずに答えた。

しかしフェルナはうそをついたのだ。

もちろん、今回の観光にあたってセイレーンにいろんなことを聞いたが、その中に先ほどのクレープ屋は入っていない。

あの店のことを教えてくれたのは


『ベストチョイスだったでしょ?』

『私たちの働きに感謝してほしいですね』

『ああ、ありがとう』


心に直接話しかけてきたカエデとナギサだった。


ナリスナに行く前にフェルナが二人に頼んでいたのは、おいしいお店を探すことだった。

彼女たちを戦いに連れて行かないようにするのが一つ目の理由で。

もう一つの理由がフェルナに代わっておいしい店を探してもらうことだったのだ。

フェルナは甘いものは好きだが、あまり多くは食べることができない。

なので、甘いものには目がない女の子二人に任せたのだ。

と、甘いもの大好きなミミはクレープを食べ終えた。

そんなミミを見てフェルナは


「クリームついてるぞ」

「えっ?」


と持っていたハンカチでミミの頬についたクリームを拭った。


「もうちょっと気使って食べろよ?」

「う、うん・・・」


と頬を赤らめながら小さくうなずいた。

兄として普通のことをしたはずなのに、何かまずかったのだろうか。

そんなことを考えながらフェルナは二人に調べてもらったお店を回った。


夕暮れ。

たくさんのお店を回ってフェルナとミミは疲れ果て、通りにある喫茶店で休憩していた。


「こんなに甘いものを食べたのは初めてだ・・・」

「私も・・・」


しばらくは本当に甘いものは遠慮したいと思える量を食べた。

だが、ミミの満足そうな顔を見ていると、まあいいかと思えた。


「今日はありがとうね

 本当にとても楽しかった」

「それはよかったよ

 こんなことで良いならまた一緒に食べ歩くか?」

「本当に?」

「ああ」

「ありがとう!楽しみにしてる」


とフェルナはミミの満面の笑顔を見ながら今度は自分で調べようとココロの中で誓うのであった。


城に戻ったフェルナは雷狼に乗り、メインシステムを眺めていた。

この雷狼はミミによるとこれもラズーナに埋まっていたものらしい。

ちなみに、再会したときにミミたちは拠点はラズーナにあると言っていたが、嘘らしい。

あのときのミミにはセンチェル王国が拠点だというのは無理だったらしい。

で、なぜフェルナが雷狼のメインシステムを見ているかと言うと


「解放されていない機能がいくつかあるな」


前々からフェルナが気になっていたこと。

それはこの雷狼の機能があまりにも少なすぎるということ。

古代の機械は全般的に見ていろいろな機能がついている。

だが、雷狼にはそういった機能があまりなかった。

だからフェルナはメインシステムを調べることにしたのだ。

案の定、機能はたくさんあった。

しかし、その大半が解放されていない、封印状態であった。

しかも、封印されている機能は全て


(戦闘用装備と何かを生産するためのものか・・・?)


それを理解するにはフェルナの機械に関する知識が少なすぎた。

だが、幸い次に向かう国は、そのあたりの知識が豊富なところだ。

フェルナは無理に調べることを止め、城に戻ることにした。


(・・・・・・・)


彼が出て行く姿をみて、それは落胆した。

無理もないと思う。

現在いまを生きる人間がいじるにはこの雷狼は正体不明ブラックボックス過ぎた。

それでも、それでも彼ならこの封印を解いてくれるかもと思ったのだが、


(まだ無理か・・・)


でも近い未来、彼はきっとこの封印を解き、自分を解放してくれるだろう。

そのとき、雷狼の乗員はどう思うだろう?

蔑むだろうか?

それとも・・・


(・・・・・・)


それ以外の可能性を期待し、それは再び眠りについた・・・。


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