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神々の黄昏  作者: 天魔の担い手
水の国編
12/36

イラとの再会

「まったく、フェルナは!!」


セイレーンは少し怒っていた。

転移魔法を強制発動するなら少しくらい教えてくれてもいいものを。


「まあ、そんな場合ではなかったようだけど

 それよりも・・・」


今はレイラの封印を解かないと。

セイレーンが転移魔法で指定した場所は王宮の『聖水の間』。

封印の解除などをする聖域である。

ここの真ん中には常に魔法陣が敷いてある。

そこにレイラの結晶を置いた。

すると魔法陣は青く輝き始めた。

輝きは徐々にまし結晶を包み込んだ。


「これでよし、と」


結界が解けるまでまだ時間はかかる。

かといってフェルナのところには戻れない。

彼はそういう人だった。

人の助けを借りたがらない。

だから今は祈っておこう。

彼が無事に戻ってくることを。


それから数十分が経過した。

突然聖水の間の扉が開いた。

そこにはフェルナと先ほど戦っていた少女がいた。

少女はフェルナに担がれて気絶しているようだった。


「よう、セイレーン」


フェルナは涼しげな顔でそう言った。


「悪いがこいつを治療してやってくれねえか?」

「それは構わないけど」

「あと修練場は空いてるか?」

「この時間なら空いてるわよ

 って今から使う気?」

「ああ、軽くな」


そう言ってフェルナは担いでいた少女を下ろし、聖水の間から出て行った。

とりあえずセイレーンは少女の治療を始めることにした。


フェルナは修練場までの廊下を歩いていた。

その姿は普通に見たら無傷に見えるだろう。

だが、紅月だけは違った。


「体、大丈夫なの?」

「心配するなって、とあんまり強がりも言えないな」


会話をしてるうちに修練場についていた。

そこでフェルナはすぐに修練を始めず、服を脱いだ。


「・・・!!」


その体を見て紅月は驚いた。

フェルナの体には無数の魔法が展開されていた。


「さっきの魔法は完全には防ぎきれなくてさ。

 受けた部分の修復をしてる」

「平気なの?」

「そうでもないさ。

 なにせ、一度失ったはずの存在を修復してるからな」


フェルナは目を閉じ、治療に集中した。


(そういえば、前にもこんなことがあったわね)


その時もフェルナの存在が消えかかったが、『ある人』に助けられた。

まあそれはおいておこう。

それから数分後、フェルナの体にあった魔法が全て消え、フェルナは目を開けた。


「ん~~・・・」

「もう大丈夫?」

「ああ、もう大丈夫だ」


座っていたフェルナは立ち上がり、修練場のシステムを起動させた。

フェルナは修練場レベルを3にし、中央に立った。

すると修練場に無数の魔法陣が展開され、アナウンスが流れた。


「只今より、レベル3の修練を開始します。

 魔法陣より放たれる魔法弾を打ち落とす、または回避してください。

 時間は10分、では開始します。」


アナウンスが終了した途端、魔法陣が光り、魔法弾が発射された。

フェルナは前と上から来たものは弾き、後ろから来たものは避けた。

それを何十発、何百発と続けた。

それも片手で。

魔法弾は時間が経過する事に増えていった。

5分が経過したあたりからフェルナはとうとう片手でさばききれなくなり、左手に気刃・豪炎を顕現させた。

フェルナは二刀を巧みに使い、魔法弾を弾いたり避けたりした。

そして10分が経過した。

魔法陣が消え、アナウンスが流れた。


「お疲れさまでした。

 このまま続ける場合はもう1度、レベルを再設定してください」


フェルナはそれを無視し、その場に座り込んだ。

流石に疲れたようだった。


「ふー・・・」

「おつかれ」


と紅月が労いの言葉をかけてくれた。


「ありがとう。

 それにしてもきついな、ここの修練」

「ええ、こんなにきつかったら誰もクリアできないでしょう。

 魔法弾には触れたら意識を持ってかれる魔法を付与してあったし」

「え、そうなのか?」

「・・・気づいてなかったの?」

「ああ」

「それでも真実の瞳の保持者なの?」

「面目ない」


真実の瞳の能力は大きく分けて2つある。

1つは、魔法を見破る能力。

もう1つは、この世界の真実を見る能力。

主に使うのは前者だが。


「さて、そろそろセイレーンたちのとこに戻るか」

「ええ、そうね

 そろそろイラって子も起きてるだろうし」

「ああ」


フェルナは立ち上がってもう一度、聖水の間へと向かった。


フェルナが修練をしている頃。

セイレーンはイラの治療を終え、少し休んでいた。

さっきから魔力を使うことが多すぎて少しバテていた。

と、休んでいたら少女が目を覚ましたようだった。


「うーん・・・ここは?」

「目が覚めた?」


ひっ!、と少女は悲鳴を上げて飛び上がった。


「いや、危害を加えるつもりはないから安心して」

「・・・」


少女はセイレーンの顔をまじまじと見た。

それからゆっくりと口を開いた。


「私はイラです。

 あのー、ここはどこでしょうか?」

「ここは水の国、その王宮」


イラといった少女は驚いたようだ。


「た、大変!

 早く教会に戻らないと」

「教会?」

「はい。

 私が今住んでいる場所です。

 早く戻らないと、教主が・・・」

「その必要はないぞ」


そう言って会話に乱入して来たのは、いつの間にか戻っていたフェルナだった。

その姿を視認したイラは目を潤ませ、


「フェルナ!!」


とフェルナに抱きついた。

フェルナは少しよろけ、イラに抗議の声を上げた。


「おい、イラ」

「久しぶりだ・・・」


そんなフェルナの声はイラには聞こえなかったようだ。

それでもフェルナはイラを引き離した。

すこし不満そうな顔をしたがイラはすぐに離れた。


「久しぶりだね、フェルナ」

「ああ、そうだな」


その2人を見てセイレーンは先程からの疑問を聞いてみた。


「ねえ、フェルナ。

 教会って何?」

「・・・教会か」

「あ、そうだ。

 なんで戻らなくてもいいの?」

「教主がオレに預けるってさ」

「そうなの?」

「ああ」

「そっかー、ふふふ・・・」


イラは自分だけの世界に入ったようなので、フェルナは質問に答えることにした。


「教会ってのはセンチェル王国にある施設さ」

「施設?」

「ああ、表向きは孤児院ってことになってるが本当は違う。

 あそこは人体実験のために作られた施設なんだよ」

「!!」

「イラもオレもそこにいたのさ。

 オレは10年前に抜けたがな」


そう言ってフェルナは少しだけ昔のことを思い出した。

タイトルにイラとの再会とついてありますが

11話で再会してるんですよね・・・

このタイトルの意味としては洗脳の解けた本当のイラと

再会したという意味です

ややこしくてすみません

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