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Meta Hack Flow  作者: hiroumi


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折り重なり合う多重世界

フロラン「結局、オレに頼る理由はなんだ?」

率直な意見を博士に問う。


()()()()()()()は派生を生む、生まれた派生はまた大きくなる。それを繰り返し、気づけば取り返しのつかない終着点に辿りついてしまったんだ。


それを壊せるのは疑似現実(シュードリアリティ)にいるキミだけなんだよ。

フロラン、キミは特別だ。黒いNeon Dustの被験者はキミだけなんだ・・・」

神妙な面持ちの博士が応える。


フロラン「で、その黒いNeon Dustってのは一体何なんだ?」


少し苛立って博士に問いただすと博士は渋々、その効力について語りはじめた。


「それはナノテクノロジーのAIだよ。

ただし他の色のNeon Dustと違って、その黒いNeon Dustは被験者がBluetooth(ブルートゥース)を搭載した機器であればなんでも遠隔操作が可能だ。それは現実世界にあるキミの脳の話だよ」


「ナノテクノロジーのAIはオレの脳と融合したんだろ?それにどんな意味があるんだ?」

フロランは全然、話が飲み込めていなかったようだ。


ラチエ博士「現実世界でBluetooth(ブルートゥース)搭載の機器が遠隔操作できるんだ。それがキミの体の代わりだよ」


フロランの目の前にモニターが現れ、そこには博士と()()()()が映っていた。現実世界がモニターに映し出されている。


博士が手を振って「見えるか?」と言っている。


「ああ、見えてるよ」


フロランが応えると博士はフロランの脳が入った瓶の近くに小さなドローンを置いた。


「これを動かせるか?」

現実世界の博士がフロランに話しかける。


「一体、どうやって?」とフロランは言うと博士はドローンのBluetoothボタンの長押しした。


Bluetoothが何かと紐づけされた音が聴こえる。ポロロロン・・・ピコッ♪


フロランの視界がふたつに分かれ、疑似現実(シュードリアリティ)の視点とドローンのカメラからの視点が同時に見えている。


「なるほど、そういうことか」


ドローンは空中に浮かんだ。


ラチエ博士「見事だ、フロラン。意識だけで遠隔操作ができるようにキミの脳に溶け込んだAIがサポートしている。

それが可能になったのは、この世界でキミだけだ」


拍手しながら博士はフロランの初挑戦を称えた。

ドローンは意識を持ったかのように研究室の中を高く飛んでいく。


疑似現実(シュードリアリティ)の中にいるAIのラチエ博士が話し出した。


「Bluetoothの接続範囲は100mだ。それがキミの領域になる。

本体を隠して敵を偵察することが可能だ。


これがSSBRが軍事開発してやりたかった最終着地点になる。

兵士は隠れたところからドローンを飛ばして敵地の偵察をする。


それも意識だけでだ。

そうすればムダな犠牲は減るはずだ。


もっともそれは戦争していることが前提だったがな」


フロラン「何が言いたい?」


何か博士の言葉には引っかかるものがある。それにこの研究の成果が今、必要か?

博士は膝の上に乗せていた女性を持ち上げてベッドへ運び、そっと女性を降ろすと頭を撫でて寝かしつけた。


「世界大戦が終わり、世界は再び平和と秩序を取り戻した。

その後、国のコントロールはAIに託されたのだ。


クリーンな政治の実現と共に汚職に手を染めていた国会議員たちは逮捕され、企業と癒着する者はいなくなった。そして、軍事産業は衰退の一途を辿り破綻したメーカーは数知れず・・・。

政府に対して、反逆する者が出て来てもムリはない」


博士は軍事産業メーカーが政府に対して恨みを持っていることを(ほの)めかした。


フロラン「なるほど、NEXA MILITECHもSSBRの奴らも今の現状が面白くないわけだ」


彼は本能的に混沌の匂いを嗅ぎつけた。

これから()()()()()()ことを察した。


ラチエ博士「AIが統括する政府の国家転覆を狙っている可能性がある。

NEXA MILITECHは若者のドラッグ中毒と風紀の乱れ、SSBRはハッキングによる仮想現実(バーチャルリアリティ)の秩序の破壊だ。


今は水面に落された一滴の雫かもしれないが、やがては大きな波紋になるだろう」


その兆候は神の啓示のように至るところに出ていた。


「私が作ったNeon Coreは、この研究所から盗み出されてしまった。

何者かの手に渡たり使われている可能性がある。盗み出した人間は、生身のほうが爆死したよ」


つまり現実世界と仮想現実のどちらも軍事産業メーカーの思惑通りになったというわけだ。

博士の関与が世間にバレるのも時間の問題だった。


博士の頼みは軍事産業メーカーへの偵察である。


現実世界と仮想現実のどちらも同時進行が必要になった。

先手を打って相手の弱みを握り、逃げ道を作りたいというのが本音らしい。

政府(AI)に情報をリークすれば軍事産業メーカーは解体される。どうやらそれが博士の狙いらしい。


フロラン「いいぜ、混沌は嫌いじゃない。協力しよう」


https://note.com/hiroumimetavarse/n/n5c93b655b3af?app_launch=false


画像はnoteに置いています。

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