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私の箱入り紀行録  作者: raira421
第2章 峠を越えて
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2-6 新たな場所へ


 長らく馬に乗っていると彼らの性格もわかってきた。

 バニラは好奇心旺盛で、やわらかい草や人参が好き。対してキャラメルは臆病。硬い草が好きだけど野菜はあんまり食べない。

 キャラメルの方が臆病だなんて。男の子なのに。

 そんなことを思いながら、私は笑った。


 もう乗馬の感覚にはすっかり慣れた。

 春の温かな風の流れ、馬に交じってかすかに感じる花の香り、そこまでも青い空……。

 そんなものを感じながら進んでいるとあっという間に次の街についてしまった。

 その時間たったの2時間。前回の町に着くまで丸1日以上かかったのと比べればとても大きな違いだ。


 目の前には綺麗な水の流れるお堀と、その向こうに巨大な石の壁。石の壁が途切れている所には、赤色のタペストリーがかけられている。ここが街の入口だ。お堀にかかった大きな橋の上を、エルフの青年が通り過ぎるのが見えた。その人だけでない。さらに大勢の人が橋の上を行ったり来たりしている。(人間以外も人型の生き物は人って数えるのよ)

 その光景は、この街がいかに都会か私に見せつけるには十分すぎるものだった。


 この街こそが、魔法界の中心に位置していると言われる街。この国で一番の大都会。「ファリスティナ王都」だ。


 この街での出来事が、私が外の世界にに出て最初の、大きな事件となる。

 ……そんなこと、この時点では予想もしていなかったのだけど。



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