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ブラック企業のホワイト支店  作者: マツグチラムネ
24/35

第22話 これがこの会社のカリキュラムです

登場人物


宮本→主人公

原田→支店長

中山→お姉さま事務員さん

原田「じゃあ、今後宮本君が行うカリキュラムの事について説明するね」


朝礼での自己紹介が終わった後、俺は再び支店長部屋で原田支店長から研修のカリキュラムについての説明を受けた。


説明を聞くところによると、どうやら本社の方から研修カリキュラムの通知が届いているらしく、配属したての新入社員は各支店でまず1週間本社から与えられたカリキュラムをやらなければならないらしい。


その内容の書かれた通知書をみて、支店長は鼻で笑いながら言った。


「おーおー、相変わらず本社は凄いことをやらせようとしてるね。はい、宮本君。これがとりあえず君のやる課題だとさ」


ほう、課題か。

どれどれと思い渡されたそのカリキュラムの用紙を見てみてその内容にビックリ仰天。


中々に強烈でハードな研修内容がその紙には書かれていた。


・1日目


各支店の最寄りの駅に新入社員を連れ、挨拶練習と社外の者と名刺交換をさせよ。名刺交換のノルマは30名。集めた名刺は本社に送るように。達成未達の場合、支店長評価に重反映します。


・2日目


男性社員は1.5トン車と2トン車のトラックの運転の練習をさせよ。高速道路を使っても構わない。必ず1日でマスターさせよ。女性社員は一日中電話当番。ワンコール以内に取らせるよう教育せよ。


・3日目


体力作り

どこを使っても構わないので一日中ウォーキングさせよ。ノルマとして男性50キロ女性20キロ


・4日目


学力計算問題

各支店で一日中原価、粗利、売上金額などの計算の練習をさせよ。1日でマスターさせるように。


・5日目


本格業務開始

男性社員は配送から

女性社員は接客、電話対応から


宮本(えっ、まじっすか⁉︎このカリキュラムこれからやるんですか?マジで意味あるのコレ⁉︎)


内容を読み終えた俺は今まさに冷や汗タラタラの状態だ。


書かれているカリキュラム通りに行くなら、本日はこれから岐阜駅で社外の人と名刺交換をしなければいけないのだ。


しかもノルマは30人。


普通に考えてこんなの絶対無理に決まっている。

でも達成しなければ支店長の評価に関わるという連帯責任な感じで書かれていたので、余計にこのカリキュラムはタチが悪い。


正直4日目の計算の勉強は確かに必要なことだからカリキュラムとしても分からんことでもないが、1日目は中々鬼畜すぎる。


あと2日目の1日でトラック運転覚えさせるとか、3日目のウォーキング50キロとか、体力に自信があったり、運転が得意な人はいいかもしれんが、苦手な人は結構大変じゃないか?


そんな不安のかたまりが頭の中をよぎり、俺は原田支店長に恐る恐る聞いてみた。


「あのー、僕今から岐阜駅で名刺交換するんすかね?」


多分聞いたところでおそらくやらなければならないのだろう。


仕方がない、覚悟を決めてなんとか今日は頑張ろう。


そう思っていた時、支店長の口からは意外な返答が返ってきた。


原田「えっ、やらないよ。なんでこんな恥ずかしいことさせなあかんの。一応本社からの言伝を教えただけだから気にしなくていいよ。こっちはコッチで君に色々教育していくから、あんな本社のカリキュラムなんか無視無視無視」


宮本「えっ、本当ですか⁉︎良かった〜なんか色々すみません…」


思いもよらなかった返答に俺はホッとした気持ちで一杯になり、天を仰いだ。


原田「はは、だいぶ焦っていたね。別にこんなの気にしなくていいよ。とりあえず、本社から届いた君へのカリキュラムはコッチでなんとかするから、宮本君は今日は色々とここの支店の業務形態についての説明をしないといけないね。中山さーん、ちょっといいかなー!」


支店長は大きな声で中山さんを呼ぶとすぐに彼女は部屋に入ってきた。


中山「はーい、なんでしょーか」


原田「中山さん、宮本君に今日はここの支店の業務形態についての説明と、実際の仕事についての説明のお願いをしてもいいかな?今から僕は彼のカリキュラムをやるからさ」


中山「あっ、そーいうことですね。りょーかいでーす」


原田「では宮本君、後は彼女に色々教えてもらってくれ。では」


支店長はそういうと、自分のセカンドバックをとり、そのまま部屋から出ていった。


支店長、俺のカリキュラムをやると言っていたが、一体何をするのだろうか。

私事ですがこの度講談社ライトノベルの新人賞に一つ作品を応募させてもらいました!!

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