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連れてこられたのはタワービルのダイニングレストランだった。

窓際のカウンター席がカップル席のようになっていて、夜景を見ながら食事ができる。

すごくおしゃれで素敵だ。

ロマンチックすぎて胸がときめいてしまう。


いや、ちょっと待って。

さながら我が社のイケメン王子様と一緒にこんなところで食事したら、何もなくても緊張してしまうよ。

しかも王子はいろんな女の子とこういうところに来なれてそうだけど、私は初めてでどうしていいかわからない。

元彼だって、こんな素敵なところは連れてきてくれなかったよ。


ぼやっとしている私を、坪内さんはスマートにエスコートして、席についた。

ちょっとマジで緊張する。

坪内さんはこういうところが似合うけど、私には敷居が高いよ。

私は近所のファミレスで十分なんだけどな。


「酒は飲めるか?」

「甘いのなら少し。」

「食べれないものは?」

「好き嫌いはないです。」


坪内さんは店員さんに、ぱぱっと注文する。

さすが王子様。

王子ほどこのシチュエーションが似合う人はいないよ。


一連の流れをぼーっと見ていた私に、坪内さんは苦笑する。


「何固まってるんだよ。」

「いえ、このシチュエーションに坪内さんが似合いすぎて感心してただけです。」

「何だそれ。」


素直に感想を言うと、坪内さんは溜め息混じりに笑う。


店員さんが運んできたカクテルに口を付ける。

甘くて優しい味がした。


お酒はあまり強くないので、少しで顔が赤くなってしまう。

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