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「アイス食べるか?」


なんでもないように、坪内さんは言う。

気にしてないという態度に、私はまた目頭がじわっとなった。

答えないでいると、「ハーゲンダッツのほうじ茶ラテだけど」という呟きが聞こえる。

その言葉に、私は飛び起きた。


「食べます!」


だってそれ、期間限定で気になってたの。

ハーゲンダッツ高いから買うの躊躇ってたし。

まさかそんな貴重なものを買ってきてくれるなんて。


目をキラキラさせているであろう私を見て、坪内さんは楽しそうに笑った。


だけど私は今、困惑している。

とっても食べたかったアイスクリームで、買ってきてもらえて嬉しいんだけど、坪内さんは私にスプーンを渡してくれない。


「自分で食べれます。」

「俺がこうしたいから、いいんだよ。」


ニコニコと笑顔を称えながら、私に向かってあーんをしてくる。

差し出されたスプーンを奪い取ろうとしたら、強引に口に突っ込まれた。


ひんやりとした感覚が体を巡る。

控えめな甘さがとても美味しかった。

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