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1 一日目 運命の出会い 土曜日

 一人暮らし、そんな言葉に憧れていた俺、星野(ほしの) (そら)は高校入学と同時に一人暮らしを始めた。だが後悔した。親に無理言って一人暮らしを始めたのは良いが、なれない高校生活と月十万円をアルバイトで稼がなければいけないという現実。

 家を出たい。という俺に親父が出した条件は一つ。全部一人でやれ。という物だった。余裕だろうと思っていた。家賃月約三万円だし、食費だって我慢すれば一万で済む。単純計算で四万円だ。それぐらい働けばなんとかなると思っていた。が、知らなかった。


 「まさか水や電気にお金がかかるなんて!!」


 水なんて公園の水道からだって出るのになんでお金を取るのか分からない。それだけでは無かった。高校までの通学費等など、お金が次々に消費されていった。

 よって今は5月上旬。所持金約二千円。電気とガスは何故か使えなくなった。水もその内使えなくなるかもしれない。既に新生活の期待なんて物は無い。あるのは。


 「今月、生き残れるのかな~」


 という不安のみ。そろそろまたバイトに行かないと行けない。行きたくない。もう死にたい。働きたくない。でも働かないと生きていけない。

 そんな事を考えていたら、携帯に着信が来た。親父からだ。


 『空。生きてるか? まだ携帯解約してなかったんだな。馬鹿じゃね~の」

 

 聞き慣れた親父の声が勘に障る。携帯代も高いのは確かだ。俺も要らないんじゃないかって思った。でもせっかく優しい母親に買ってもらったスマートフォンを金が無いからで捨てるのはどうだろうか?

 見事に入学初日に、遅刻をやらかして、最初の自己紹介でもきょどりまくり。現在友達ゼロの俺には必要の無いものだが。


 「美空ちゃんから電話が来るから捨てられねんだよ」

 『おい。いくら妹が天使のように可愛いからって手を出すなよ」


 毎日のように愛しい我が愛しの妹から電話があって寝不足だ。初日に遅刻したのはそのせいでもある。電話代も高くつくのもきのもそのせいである。


 「美空ちゃんと俺は既に禁断の関係だ! 口出しは無用だぞ」

 『そうなのか? でも美空の奴、この前、彼氏が出来たって喜んでたぞ」

 「なんだと!? 俺に将来は、お兄ちゃんと結婚したいって言ってたのに。キスとかもしたのに!」

 『そりゃあ遊ばれてたんだろ」

 「おっぱいとかも触らせてくれたのに!」

 『なんだと!? 俺が触ろうとしたらゴミを見る目をしたぞ、どういうことだ」


 しらねーよ。 


 「ん? じゃあキスはしてたのか?」

 『当たり前だろ! 娘のファーストキスは俺が奪ってやったわ』


 最低過ぎる親の言葉に戦慄した。

 その時、部屋にアラームが鳴り響いた。


 「あ、悪い親父。バイトの時間だ。切るぞ」

 『ああ、分かったが空お前、明日の土曜日バイトはあるか?』

 「あるぞ」

 『なら日曜は?』

 「あるぞ」

 『いつなら無いんだ?』


 時間が無い。遅刻してしまう。


 「なんだよ、親父会いたいのか? 気持ち悪いぞ! 因みに今月からは休みは一切無いぞ」


 そうしないと生きていけない。七連勤だ。働けるだけ働いている。それに土日は稼ぎ時だ。いつも入っている。遊び? 何それ食べれるの? 部活何それ食べれるの?


 『なら明日は休みをもらえ二万やる』

 「良いけど何なんだよ?」

 『まあ悪い話では無いはずだぞ、明日までのお楽しみだ、時間が無いんだろ?』

 「そうだった! じゃあな」


 首を傾げながら親父との電話を切ってバイトに向かった。遅刻した。めっちゃ怒られた。明日休むって言ったら更に怒られた。なめんじゃねーって怒鳴られた。首にするぞと言われた時にはそれだけはと言って土下座した。でも二万手に入れば取り合えずの心配は無くなる。二千円じゃあ本当に死んじゃうから!


 次の日、親父と待ち合わせたファミレスに入った。俺は親父を発見した。


 「親父。早速だが二万くれ」

 「早速だな。ほらよ」


 親父から封筒を受け取り中を確認しようとして気付いた。親父の座っている席に他にも二人座っている事に、一人はスーツ姿の男。もう一人は.......


 「どどどうしたんだよ! まさか隠し子か?」


 銀髪銀眼の純白のワンピースを着た美少女だった。白い肌細い腕まるで神話の世界から出てきたお姫様のようだった。何だろう......何かどこかで見たことがあるような......? 在るわけ無いか。


 「おっ。察しが良いな息子よ、この子はスエーデン人らしい......俺の兄の子供だ」


 親父の兄の子がここに? 何で? いや、そこじゃない。何故俺に引き合わせたのか、一人暮らしの俺に理由は? そんなの決まっている親父の事だ俺にこの子と同棲しろ的なことを言うにちがいない、ならだ!

 嫌われて帰ってもらおう。


 「マジかよ。めっちゃ可愛いじゃね~か。結婚出来るっけ?」

 

 俺の言葉に銀髪碧眼の少女がビクンと怯える。


 「出来るが.......らしくないな。お前そんな奴だったか?」

 「高校デビューだよ。俺も成長したんだぞ」

 「美空から聞いてるぞ失敗したんだろ? 本音を言え」


 美空の奴、親父と仲良いじゃねーか。


 「なんか、この後の展開が予想できたから先手を打っておこうと思って」

 「察しが良いなその通りだ。クリスティーナちゃんをお前の所で.......」

 「断る!!」


 みなまで言わせない。もう分かった。絶対一人暮らしの俺に押し付ける気だ。折角の一人暮らしを邪魔されてたまるか。


 「帰る!」


 話を聞いたら負けだ、きっと憫情してしまう。


 「ソラ! いかないで.......」


 だが、透き通った美しい声に名前を呼ばれて足が止まってしまった。そして振り返る。


 「前に会ったことがある?」

 

 銀髪の少女に聞く。酷く懐かしい声色だった。遠い昔に忘れた酷く懐かしい声色だった。


 「ソラ行かないでお願い」


 銀髪の少女は嬉しそうに俺に抱き着いて来た。さっきまでの怯えが嘘のように。


 「話だけでも聞いて行きませんか?」


 スーツの男に席に座れと合図をされる。

 俺は、俺に抱き着いている銀髪の少女と親父とを見て。


 「帰る!」


 と言った。そして少女を突き飛ばした。少女は長い髪をふわりとさせて椅子に激突した。凄く驚いた顔をしている。ちょっとだけ罪悪感がある。


 「まあ、お前ならそうだろうな、だがもう二万。いや、最後まで聞くだけで後八万やるといったら?」

 「よし、話しを聞こう」


 親父が不敵に笑って言った条件に俺は飛びついてしまった。乗せられたと気付いたときには遅かった。


 親父との話を終えて午後に自宅に帰った。そして。


 「おい。これからは一緒に暮らすんだから拗ねんなよ。突き飛ばしたのは悪かったから」

 「ソラ嫌い」


 連れて帰ってきた銀髪銀眼の少女に話しかける。どうやら相当に嫌われてしまったらしい。好感度急降下である。だが。


 「いくらお前が俺を嫌いでももう遅い! お前は俺の物だ! 逃げられないからな」

 

 フッハハハと悪の魔王みたいに笑ってやる。すると銀の少女はきゅっと唇を噛んで言う。


 「逃げないもん」

 「.......なら良いけど。部屋は好きに使えよ。もうお前の家だ。むしろお前の家だ」


 あずかるにあたってある条件があった。それはとても魅力的な話だった。

 

 「まさかお前が超大金持ちで、アパートごと買っちゃうなんてな、それに俺の生活費も出してくれるとかーー」

 「ソラ嫌い!」


 ゲスな笑みを浮かべていたらぶーと唾をかけられた。が。相手は既に家主である。つまり上司のような物だ。

 あんまり嫌われると追い出されかねない。機嫌をとらなくては。


 「.......よし分かった。何か作ってやる待ってろ」

 「本当!」

 「おうよ! それで機嫌を直してくれ。いや、ください」

 「うん!」


 扱いやすいガキである。

 台所にいき冷蔵庫を開ける。キャベツを取り出して四つ切りにする。そして小皿に塩を載せて完成。


 「お待ちよ!」

 「.......」


 あきらかにテンションが下がっている。


 「キャベツの塩もり(特大)だよ? この家にある全食材を提供してるんだ。文句があるのか!」


 少女は無言でペリッとキャベツをちぎって食べると。


 「.......まずい」


 と呟いた。


 「なんだと!?」

 「でも嬉しい!」

 「え?」

 「ソラ大好き!」


 ペリペリ剥がしながら食べている銀髪少女を見て流石に心が痛んだ。


 「美味しいの?」

 「まずい」

 「嬉しいの?」

 「嬉しい!」

 「一ヶ月も前に消費期限切れてるのに?」

 「え?」


 少女の手が止まった。どうやら片言の割には日本語が理解できてあるようだ。よかった。意思の疎通は出来るようだ。うん。よかった。既に少女は一房食べていて二房目に取り掛かろうとしている所だ。が手が止まった。ガスが止まってるから火すら通してない痛んだキャベツを食べて喜ばれると流石に心が痛む。


 少女はふるふると震えて何かを必死に堪えてるようだ。


 「トイレは水が止まってるから外だよ」

 「ソラ大っ嫌い!!」


 バタバタと玄関を飛び出して言った。いやね。帰ってきたら水が出なかったから驚いた。ついに止まったかと。


 少女が青い顔をして帰ってきた。


 そして一部屋しか無い小さな部屋なので嫌々といった感じに俺の隣に座る。うん。好感度急降下と言うより。マイナスに行ったかな。


 「ソラ、なんでわざといじめるの??」

 「なんだ。分かってるじゃん。嫌なら追い出せよ、大家さん」

 「ソラ、怒ってるの?」

 

 俺がこの子を連れてきたのは別に金持ちだからじゃない。連れて来るしかなかったからだ。


 「お前に怒ってる訳じゃない」


 この子の親は病気で死んだらしい。残ったのは大量の資産だった。資産目的の身寄りを頼りに今まで転々としてきたらしい。だがこの子が資産に手を付けることは無かった。引き取った人はそれが分かると追い出した。どこも同じだったらしい。回されてとうとう日本にまで来てしまったのだ。そして親父が名乗り出たらしい。俺が引き取ると。


 「でなんで俺の所に押し付けるんだよ!」

 「ソラ、怒ってる」

 「大体お前も、お前だよ。なんでそんなに大事にしてたお金をこんな事に使ってるんだ! 形見だったんだろ!」


 くだらない。何処に行ってもついに使うことの無かったお金を親の遺した物を、アパートを買い取ることに使ったのだ。本当にくだらない。いらつく。


 「ソラも、一人だから」

 「一緒にするな俺は好きで一人暮らしをしてるんだよ。俺の親父は生きてるし」

 「本当の親じゃないもんっ」


 少女の言葉に声を失う。


 「なんで?」

 「ソラ忘れたの?」


 知っている筈は無い。知っているのはこの世に俺と親父と母さんとそして


 「リスティーだよ。忘れたの?」

 「リスティーは死んだよ。有り得ない、男だったし」

 「酷い! 女だよ」


 そうリスティーだけだ。俺が養子だった事を知っているのはこの世その三人だけだ。

 5歳まで俺はある施設にいた。人体実験の不法の施設だ。毎日体を維持繰り回される日々。そして次々に死んでいく人。記憶にあるのはそれだけだ。

 そんな場所でリスティーと友達になった。いつ死ぬか分からない恐怖をリスティーと乗り越えた。百人以上いた子供の最後の二人になってもリスティーと俺は生きていた。そしてリスティーは俺が殺した。胸を一刺しだった。そういう実験だった。俺がやらなければ死んでいたのは俺だった。だから殺した。


 「ソラ見て」


 少女が服を脱いでブラを外した。赤面してる余裕なんて無かった。胸に傷があったからだ。ちょうどリスティーに俺が刺したくらいの傷があったからだ。記憶が駆け巡る。リスティーと過ごした記憶が。


 「有り得ない。リスティーは死んだ」

 「生きてるよ。会いたかった」


 その笑顔には覚えがあった。そもそも声に聞き覚えがあった。何より。少女の香に覚えがあった。だから分かった。リスティーだと。

目の前の少女は記憶の仲の友人リスティーだと。


 「俺を恨んで殺しに来たのか? リスティー」

 「そんなことしないよ、ずっと会いたかったの」

 

 そんな訳無い。会いたかった訳無い。だって


 「リスティーって誰?」

 「むー。ソラの意地悪」

 「それと、親父はちゃんと血の繋がった肉親だからね。失礼なこと言わないで」

 「むー。ソラ嫌い! 構ってくれない」


 俺にそんな特別な過去とか無いからね。因みに銀髪少女の胸もツルツルで傷一つ無い綺麗な身体.......ゲブンゲブン。


 「構ってあげただろ。もう一人で遊んでろ!」

 「何も無いもんっ」

 

 何も無いよ。だって買うお金が無かったし。


 「雲でも数えてれば?」

 「ソラと遊びたい!」

 「嫌だね。服着て失せろ」

 「ぶーぶー、私にメロメロなのに.......」


 うるせー。未来を考えただけで萎える。何で折角の一人暮らしが外国人との共同生活にならなくちゃいけないんだ! 親父よ引き取るのなら自分で面倒見ろよ。

 

 「ソラ~」

 「なんだよ!」


 しばらく静かだった銀髪少女が寝ている俺を揺すって来た。やることが無いから寝ていたのに.......


 「買い物いきたい」

 「いってらっしゃい」

 

 別に一々俺に許可を取る必要は無い。背は小さくて俺の胸ぐらいしか無いけど、年齢は同じく十六らしい。


 「ソラと行きたい」

 「空は広いから見上げれば何処にでもいるぞ」

 「空じゃなくてソラといきたいの!」

 「違う! 逆だ。俺の名前はソラ、じゃなくて空だ」

 「霄?」

 「なんか違う。空だ」

 「穹?」

 「よし一人で行ってこい」

 「ソラと行きたい!」


 うるせー。何なんだよ。


 「俺は行きたくない」

 「行きたい!」


 コイツ超自己中みたいだ。どうしよう。行きたくない。ただでさえ学校で浮いてるのにみためロリな銀髪碧眼の少女と同棲してるなんて知られた日には終わりだ。


 「そもそも金が無い.......そういえば親父から十万円貰ったな」


 ポケットに入れていた封筒を取り出した。


 「これもお前の何だろ?」

 「うんっ」

 「返さないけど」


 お金は大事だ。生きる上で一番大事だ。

 封筒を開けて中身を財布に移しておこう。と。

 

 中から出てきたのは一枚の白い紙だった。


 息子へ。

 美空が服を欲しがったから買ってやった。

 だから、お前にはその子をやる。


 親父の字で書いてあった。無言でぶん投げて、二枚目の封筒を見る。こっちには二万円が入っていた筈だ。


 息子へ。

 酒が飲みたくなった。

 お前はその子を食べても良いぞ。


 破り捨てた。美空は仕方ないとして、酒が飲みたくなったってどういうことだ!

 

 俺がうなだれていると。銀髪少女が破り捨てた紙を丁寧に繋ぎ合わせて読みはじめた。

 日本語読めるのかよ! という疑問にはすぐに答が出た。


 「ソラ。近寄らないで」

 「近づかね~よ!」

 「食べるんでしょ」

 「食べね~よ!!」


 意味分かってるのかな? しらんけど。しかしここまで好感度がみるみる落ちて行くのは意外だ。


 「むー。食べても良いのに.......」

 「良いのかよ!」

 「ソラなら良いよ」


 ワンピースをたくし上げて上目ずかいになる銀髪少女に蹴りを入りれる。


 「前の家ではどうだったか知らないけどこの家ではそういうの禁止な」

 「むー。初めてだもんっ」


 本当にうるせーガキである。


 「もしかして男色?」

 「そうかもな。良いから早く行ってこいよ。俺は行かないからな」

 「ソラ大っ嫌い」


 がたがたと音を立てて出て行った。玄関の扉をわざわざ強く閉めて行く。

 一人になった部屋で呟く。


 「めんどくせ~」


 そして。


 「ソラ大好き!」

 「迷われたらめんどくさいからな、仕方なくだよ」


 追ってきてしまった。といっても部屋を出てすぐの所に不機嫌そうに座っていたのを発見したんだが。

 なので二人でお出かけ中。幸いこの辺に知り合いはいないので大丈夫だろう。


 「何買いたいんだ? 二千円しかないぞ」

 「服!」

 「ユニクロで一着くらいかな.......」


 服なんて買わなくても生きていけるだろうに。まああって困る物ではない。


 「ソラ、あそこ行く!」

 「あそこは無理だ。高級店だし。そもそもあんな所に俺が入ったら警備員に捕まる」


 銀髪少女が指を指した店は、ピンク色の下着が沢山並んでいる店だった。入りずらすぎる。


 「大丈夫! これがあるから」

 「なんだ! そのカード見たことが無いぞ」

 

 銀髪少女が手に持つカードの輝き方が尋常では無かった。これが金持ちのカードというものか。


 「使って良いのか?」


 しかしこの少女はそれを使わなかったからこの日本にまで来たはずだ。それなのにばんばん使いまくっている。そもそもコイツはどれくらい金持ちなんだろう。分かっていることは一つ俺の住んでいるアパートごと買い取れるくらいは持っているということだ。


 「ソラに見せるためだからいいの!」

 「色々突っ込みたいが見せるなら下着専門店じゃなくてユニクロとかの方が.......」

 「良いの!」


 下着を俺に見せて何をしたいのか.......まさか本当に襲えと言っているのか? 


 「おい銀髪! そんなに使いまくってお金が無くなったら追い出すからな」

 「大丈夫! 無くならないから」

 「使えばいつかは無くなるからな」

 「お父さんが億単位で使わない限り金利? で増えるだけだって言ってた」

 

 絶句した。どんだけ金持ちならそんな事が出来るのかまったく分からない。そもそも金利の仕組みなど俺は知らないし。


 「なら何で今まで使わなかったんだよ.......こんな所にまで来なくてよかっただろうに」

 「お父さんと約束したから、好きな人の為に使うって」

 「俺とあってからまだ一時間ぐらいしかたって無いぞ!」

 「ソラとあった時確信したの! この人だって」

 「気のせいだ」


 でも何故か銀髪少女と話していると懐かしい気持ちになる。いつか遠い昔に会ったことがあるような。


 「銀髪。俺と会ったことあるか?」

 「教えない! 思い出して」


 銀髪少女と会ったことなんて無いんだが、そもそも親父の兄貴にも会ったこと無いし。


 「まあ良いや、ほら買ってこい待っててやるから」

 「分かった」


 因みにここで一緒に行かなかった事を後悔することになる。



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