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日常ディファレンス   作者: ユーサ
6/10

自称神様との再会

六話目です。一切評価とかいろいろされていないのでよかったら評価とかしてくれてもいいんですよ?

この日は山田先生の言うこともあってか、そのまま解散することになった。

佐々羅さんが言うには、

「これからも接触があるならその時考えよう。とりあえず口外はしないこと。騒ぎにはならないだろうが変な目で見られるのは確かだし。個人的にあの自称神様から接触があったら報告すること。」

いまだにあれが現実に起きたのかのか怪しかったが、もしそうだとしてこれで終わりだなんて到底思えなかった。

帰り道では頭の中はミルファのことでいっぱいだった。

帰り際に見た皆の顔も、やはり気にしないではいられないようだった。

「ただいま。」

家に到着し、リビングへ向かった。

あれだけいろいろ起きたので、口の中がからっからに渇いていた。

「あ、楓。おかえりー。」

「ただいま、姉さん。」

リビングにはだらしない恰好でテレビを見ていた姉、紅葉姉さんがいた。

今年の春から大学1年生になり、今までよりさらに自由奔放になったことでいつも振り回されている。

地味でクラスでも一人でいるような俺とは違い、社交的で友達も多く髪は茶髪に染めたりと俺とは正反対に位置する。

だからといって姉弟間の仲はそんなに悪くはなかった。

「楓さー、ゴールデンウィークどうする?なんか予定あったりするの?」

「んー?・・・まあ、特にないかな。」

「じゃあちょっと付き合ってくんない?いろいろ見たいものあるんだよね。」

「姉さん友達いっぱいいるでしょ・・・その人たちといったら?」

「あいつらとならいつでも行けるじゃん。こういう時くらいしかあんたと出かけたりなんてできないでしょ?姉ちゃん命令だからよろしく~。」

「・・・はぁ。いいけど遠出は嫌だからね?」

「んー。」

手をあげて、わかったと言ったようだが本当にわかったのかな・・・

話しながらコップについだお茶を一息で飲み干し、自室へ行こうとリビングのドアの前まで来たとき、ふと言ってはいけないはずのことを口にしてしまった。

「姉さんさ、神様っていると思う?」

さっきまでこちらを見ることなく話していたが、驚いたのか姉さんはこちらに顔を向けた。

「・・・なにあんた、中二病?いまさら?それとも宗教にでも勧誘されたの?」

「・・・ごめん!やっぱなんでもない。」

佐々羅さんの言う通り、やっぱり変な目で見られてしまった。

そのままドアをあけリビングをでていった後、ドアの向こうから姉さんの声が聞こえた。

「おーい、楓!あんたが見て、感じて、考えた結果いると思うならたぶんそうなんじゃない?」

俺の態度から何か感じ取ったのか、フォローしてくれた。

ありがとう姉さん、と言うのが恥ずかしいので心の中で感謝しそのまま自室に向かった。



そして連休をはさんで4日経ち、水曜日。

ゴールデンウィークという短い非日常が終わり、また学校という日常が戻ってくる。

あの日から私の頭の中は自称神様のことでいっぱいだったので、いまいち非日常を楽しむことはできなかったが。

既に朝のHRの時間だが、いつもは時間前には教室にきている担任の横井がまだ来ていなかった。

珍しいこともあるもんだ、と思っていると教室の扉が開き横井が入ってくる。

「少し遅れた、すまない。HR前にみんなに報告することがある。いろいろな事情でいままでいなかったが、今日からこのクラスに戻ってくる者がいる。」

横井が入れと言い、男子生徒が入ってくる。

その容姿にクラス中のすべての人が驚いたが、私と一条は他の奴らとは違ったことで驚いていた。

「許斐みつきです。えっと、これからよろしくお願いします。」

背が小さく女顔で、声変わりもしていないようで大人しい雰囲気のその男子は、4日前に部室に来たあの自称神様だった。

HRが終わったと同時にクラスの半数が許斐の席の周りに群がっていった。

いきなりクラスに来たのがあの容姿なら人も集まるものか。

物珍しそうにクラスの奴らは許斐みつきにいろいろ質問をしているようだった。

好きな食べ物はなにかだの、なんでいままでいなかっただの、本当に男の子なのかだの質問は多岐にわたっていた。

「私たちの学校、部活強制参加だけど入る部活って決まってるの?」

そこから謎のアピールタイムが始まり挙句の果てにはマネージャーとして勧誘する男子運動部まででできた。

「えぇっと、もう部活は決まってて・・・映像研究部に入ってるんだ。」

クラス一同、なにその部活?と疑問に思うものと、許斐みつきを勧誘できなかったことに嘆く馬鹿男子の図。

そして私と一条は、すでに映研部に入ってることに驚きを隠せなかった。

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