グレートウォール防衛戦
今回から書き方を少し変えました
急いで壁の外に出たがこりゃひどいな。
状況はあんまりよくない。
戦い慣れしているレイダーの方が優勢だ。
俺は必死にレイダーをどう倒すか考える。
駄目だ。いい策は出ない。
ここは一か八か突っ込もう。
「みんな援護してくれ!」
俺はレイダー共に突っ込んでいった。
銃弾を紙一重でかわしながらレイダーを一人、また一人と斬っていく。
さすがの俺でも全ての銃弾を避ける事は出来ない。
レイダーを一人倒すごとにまた一つ、また一つと銃弾が自分の肉体を破壊していく。
きっつい!やっぱ無理ィィィィ!死んじゃうよぉぃぃぃぃぃ!
一旦下がろう!あの車の陰まで逃げよう!
死ぬかと思った!てか普通にあれは死ねる。
やっぱ文明の力ってすごいなぁ。
と、いい加減真剣にしなくては。
だがレイダーはまだまだ居る。
どうやって奴らを片付けよう?
魔法を使うか?
だがこの世界の人間に魔法が使えるとはあまり知られたくない。
どうすれば....いや、いい案がある。
少しキツイかもしれないが、これならいける。
俺は急いで周りを見渡せる壁の上に上がった。
よし!いいぞ!レイダーがちょうど固まっている。
まずは…ウォーター!
レイダー共がいるところを水浸しにしてと。
「ぐえぇ!」
また一人セキュリティがやられた。早くしないと。
次は、レイダー共を狙って…サンダー!
「あああああああああああ!」
「ぶぶぶぶぶぶ!」
やった!狙い通りだ!
これならギリギリ魔法とは気づかれないだろう。
「やった!勝ったぞ!運が良かったぜ!」
良かった。気づかれてないみたいだ。
「そこのお前!そうそこのお前だ!市長が呼んでいる。市長のとこまで行くんだ」
どうやらお呼び出しらしい。
市長室はいわば小さい国会議事堂の様な形をしている。
嫌だなぁ。まさかレイダーの仲間とか思われてないよなぁ。
もしかして魔法がばれたのかなぁ。
俺は重い足取りで建物の中に入った。
中に入ると、カウボーイ風の格好をした男が仁王立ちしていた。
あとラスもいた。
「おお!あんたが例の!いやぁーどうもありがとう!あんたのおかげで完全な不意打ちではなかった!」
「あ、はい」
「にしてもあんたなかなか良い格好だ!俺も大概だが、あんたも良い趣味してるね!」
「あ、はい」
「それでこのお嬢さんは?あんたの娘か?べっぴんだねぇ!」
「まあ、そんなもんです」
「違うわよ!」
「おっと、自己紹介が遅れたな。俺はグレートウォール市長ラースだ!」
「あ、はい」
「あんたは軽い英雄みたいなもんだ!俺にできる事なら一つだけ何かしてやるよ!」
「そうですね。高いテクノロジーを持った人物やグループを知りませんか?」
「ううーん。高いテクノロジーを持った奴らなら知ってるぜ。ラストソルジャーズだ」
「ラストソルジャーズ…どうやったらそいつらに会えますか?」
「奴らはよそ者に会いたがらない。諦めな。いや、ファンキーズに頼んだら行けるかもな」
「まじですか、あいつら狂人でしょ?」
「そうだな。まあ、あと一つ助言があるとしたらここから北の方にあるリージョンバンカーに行ってみな。ラストソルジャーズの元基地だ」
「ありがとうございます。そこに行ってみます」
「それでこのお嬢さんはどうすんだ?」
「そうですね。ラスどうする?俺と来るか?」
「まあ、あなたと居る方が安全そうだし」
「じゃあ決定だな」
「うんうん。何か困った事があったらまた来いよ。なんなら家も用意してやるよ」
「考えておきますね。それじゃ」
俺とラスはグレートウォールを後にした。
「何か俺の想像と市長が全然違うんだけど」
「あたしも。なんかもっと真面目かと思ってたわ」
「まあ今は、リージョンバンカーを目指そう」
そうして俺とラスは再び旅を始めた...あれ?何か忘れてない?大事な事…あっ!レント忘れてた!
「遅いなぁ。カインさん...」