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橋確保

ヘリのハッチが開いたその先には無数の爆発が待っていた。

どうやら向こう岸からイエローマン達が攻撃してるようだ。

埃にまみれながら俺たちはフィストの後に続き塹壕に入った。この塹壕はちょうど橋の手前にあり、塹壕から出て数歩踏み出せばもう橋だ。

塹壕の中には俺たちより先に到着していた部隊が走り回っている。

やがて塹壕のほぼ中央の少し後方にある司令部っぽい所についた。


「アイス司令官!戦況は!?」

司令官はフィストが来た事に気づいていなかったのか慌てて敬礼をした。


「橋の向こう側にはイエローマンがうじゃうじゃいます。特に、マンションからの攻撃が苛烈でなかなかこの塹壕から動けません。それで先ほど橋まで前線をのばす為に先遣隊を送ったのですが応答が無いのです」

どうやら状況はあまり良く無いらしい


「わかった。先遣隊については考えがある」

そう言ってフィストはこちらをちらりと見た。

...まさかな。


「現存するこちらの兵力は?」

「イエローマン共より数は少ないです。後方に工兵を待機させてますので橋を確保次第彼らを送ろうと考えております」


「了解した。では私の考えを話そう。君も聞いてるだろうが彼らが助っ人だ。今回の作戦では彼らがキーになる」

「了解です。ですが彼らは...」

司令官は何か言いたげにこちらを見てきた。

まあ当然だろう。ラスは子供だし、レントは強くなさそうだし、俺にいたっては剣と盾なんか背負っちゃってるからな!


「大丈夫だ。彼らには実力がある」


「なあなあ、二人って強いのか?」

レントとラスに耳打ちする。

「忘れてませんか?こう見えても元傭兵ですよ」

とレント

「一応、銃の腕は人よりはいいつもりだけど」

とラス


そういやレントって元傭兵だったな。

でもラスは大丈夫じゃないだろ。

「ラス、聞いてくれ。確かにお前は一人でこの厳しい世界を生きてきたかもしれない。でも今回はレベルが違う。これはもう戦争みたいなもんだ。見ただろ?兵士だって味方も敵もたくさんいる。だから今回はここで待っててくれ」


俺の話を聞き終える前にみるみるラスが不機嫌になっていく。

「なんでさ。あたしは今までちゃんと一人でやってこれた。確かに敵は増えたかもしれないけど、味方も増えてる。それにカインはあたしを守ってくれるんでしょ?」


「ああ、そうだ。俺はお前を守る。だからお前はここにいろ。それが一番安全だ!」

さっきより語気を強めラスを諭す。


「わ、わかったよ...」

ちょっと強く言いすぎたな。ただラスを見てるとどうしてもあの事を思い出す...


少し長く話しすぎたか?フィスト達が待ってるかな?


「それじゃあ例の計画は手はず通りに進んでいると」

「はい。でも本当によろしいんですね?」

「ああ。これはどうしても必要なんだ。さあ、今はこの状況をなんとかしよう」


どうやら向こうも何か話し合ってたみたいだな。


「どうやらお互い話は終わったようだな。では作戦を説明しよう。まずは君たちに橋を確保してもらう。そしたら発煙筒で合図を送れ。工兵隊を送る。前線を設置したらおそらく日が暮れる頃だろう。夜明け頃に攻撃を開始する。これについてはまた詳しく説明しよう。質問がなければ、準備を開始しろ」


レントがビシッと手をあげる。

「あー...どうぞ」

フィストが戸惑ってんじゃん。

「今日中に橋の確保が終わらなかった場合は?」

あー確かにそうだな。さすが元傭兵。

「その場合は夜通しかけてでも確保してもらう。これは絶対だ」

きっちぃよぉ。

「そうですか。傭兵時代を思い出しますね...」

「質問はもう無いか?では準備にむかえ」


ーーー数十分後

「準備はできたか?」

「「もちろん(です)」」

俺とレントが同時に答える。

「では俺の合図で飛び出せ」


「二人とも、絶対死なないでね」

「大丈夫ですよ。私は元傭兵、こんなとこじゃくたばりませんよ」

「安心しろ!俺は強いから!」

「わかったよ。絶対戻ってね」


ラスは二人に聞こえない声で呟いた。

「もう一人は嫌だから...」


「全隊撃てーー!!」

どうやら始まったみたいだな。

頭上で弾が飛び交ってる音がする。

「いいかお前ら...今だ!行け!行け!」


「クソったれがぁぁぁぁぁ!」

叫びながら橋まで走り抜ける。

レントをチラ見したけど何あいつ!?

めっちゃ冷静に走り抜けてんだけど!?

さすが元傭兵だな!


橋にはボロボロの車がいくつもある。

ど真ん中にはトラックとバスがあり、そこからの攻撃が一番激しい。

その奥はバスとトラックで見えないが、隙間から大量のイエローマンが出入りしてる事から多分かなりの数がいるだろう。

とりあえず俺とレントは一番手前の車に隠れた。


「どうします?これなかなかキツイですよ」

「そうか?これぐらい俺は何度も切り抜けたぞ」

「本当ですか!?カインさんって結構強いですよね!?」

まあ銃じゃなくて弓だったがそれは黙っとこう。


「とりあえず俺が突っ込んで適当に殺るからもらしたやつを殺ってくれ」

「えーと、了解しました」

「じゃ、行くわ」


どいつからやろうかな?

ここなら見てんのレントだけだし魔法バンバン使ってもいいよな。

ど真ん中にたどり着くまで15人。7人はレントに任せるとして、残りをどうしよう。


まずはちょい前にいる車に隠れてる3人だな。

グラビティで車を上に吹っ飛ばして驚いてる間に二人を一刀両断。

もう一人は剣が届かなかったか。盾で銃弾を防いで蹴って橋から落とす。


次は左端の2人と奥の3人だな。

左端のとこまで跳躍...する必要は無いな。

奥の3人まで跳躍しながらあの2人にはグラビティで橋から吹っ飛ばす。

橋の端は危険ってな...あー読者のみなさんは聞かなかった事にして頂きたい。


お?奥の3人が剣を持ち始めた。銃だけじゃ無いって事か。

良い判断力だが接近戦で俺に勝てるもんか。

着地の衝撃で1人がこけた。もちろん容赦なく頭を突き刺す。残る2人が同時に剣を振る。

下に避けるが右側の奴が間髪入れず剣を振り下ろしてきた。こいつは戦闘慣れしてるな。


右の攻撃を剣で受け止め、左の奴の足の骨を盾で砕く。

左の奴はひとまず放置で、右の奴に集中しよう。

右から脇をめがけて剣を滑らせるが、防がれる。

流れるように防いだ時の反動を活かし俺の頭目掛け剣を突いてくる。

渾身の突きを交わしたところで体勢を崩しやがった。


もらった!奴の喉目掛け剣を突く!

その瞬間俺は地面とキスしていた。

「痛い...」

どうやら放置してた奴に足を引っ張られたみたいだ。

まずい!こけた弾みで剣と盾を落とした!

剣を振り下ろす音が聞こえる。


と思いきや急にばたりと倒れる音がした。

みると頭に穴が空いている、レントだろう。

足を掴んでるやつの頭を蹴り飛ばし、剣と盾を拾い立ち上がる。


「早くこっちに!」

レントに促され車の陰に入る。

「ありがとなレント。助かった」

「え?私はひたすら周りの敵を倒してただけですが?」

「え。じゃあ誰が?」

「分かりません。それよりあれ!どうするんです!?」


レントが指を指した先にはトラックとバスがあった。それとトラックとバスの上にいる20人ほどのイエローマン。

「なるほど。あれなら楽だ」

グラビティでトラックとバスごと思い切り橋の奥まで吹っ飛ばす。

これで奥の奴らも死んだだろう。


「橋確保だ。発煙筒を」

「はいはいっと」

みると周りはまだ日暮れでなかった。

結構はやく終わったな。


ーーー

ーー

発煙筒をたくとすぐ工兵隊がやってきた。

信じられないっといった様子だったけど。

すぐに前線が築かれ、俺達は塹壕に戻った。

帰る途中通りすがる度に兵士から賛辞の言葉を受けた。

なかなか良い気分だよなー

司令部に着くと司令官とフィストが地図とにらめっこ、ラスは椅子に座ってライフルの整備をしていた。


「戻ったぞー」

「おお!よく戻った!まさかこんなにはやく成し遂げるとはな!予想以上だ!」

「まあなー」

フィストのテンションが高くて疲れる。

「おかえり」

対してラスは超冷静。

と思ったら足が震えてる。

可愛いねぇ。ま、見なかった事にしよう。

「じゃ俺寝る」

はー疲れた。

明日はもっと大変だろうな。







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