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5話 宣言

「二人ともどうしたのその傷⁉」と絵里が心配そうな声をあげる。

「なんでもないよ」

「まぁ強いて言うなら男と男の友情の形かな」

「何それ?変なの。」

こうして三人目のメンバーの翔吾も加わった。…あれっ?

「翔吾、今日大学は?」

「大学?ああ辞めたよ‼」

「はー⁉」二人の声が重なった。

「俺らこれから音楽で飯食って行くんだろ?じゃあ大学行ってても意味ないじゃん。」

こいつ顔に似合わず思い切った男だな…


「私今から清香ちゃんに電話かけてみるね」

そういって絵里は清香に電話をかけたがなかなか繋がらないらしい。

「あれ、おかしいな」

「じゃあ清香のことはまた後にして楽器見に行こうよ‼」と俺が提案した。

「いいね‼」と二人とも承諾してくれたので街の楽器屋にくり出すことになった。


「どうせなら俺に似合うかっこいいギターがいいよな〜」

「お前にはこれが似合う」と翔吾が差し出してきたのはウサギの形をしたユニークなギターだった。

「はははっ‼爆笑‼」

「女がこんな所で爆笑してんじゃねえ‼」


絵里はあの事件の後すぐに修理してもらっていて、翔吾は当時からベースをいくつか持っていたから買う必要はないらしい。


結局昔使っていたのと似ているスタンダードなギターにした。


「ところで清香から折り返しの電話は?」

「それがなかなかこないのよね。もう一回かけてみるわ。」

と言って再び絵里は清香に電話をかけたがまたダメだったらしい。清香に何かあったのか?

「こうなったらしゃあない‼清香のいる東京に行ってみよう。」

「私清香から一回年賀状来たから住所わかるわ。」

「おっ楽しそうじゃん東京‼高校の修学旅行以来だな。」

「じゃあ決まりな。」

と言って今日は解散した。

家に帰る前に雄大のいる病院に寄った。

雄大は安らかな顔で眠りについている。

「俺らまたバンド組むことにした‼眠ってるお前の分までしっかり暴れてやるからな‼」

そう雄大に宣言して俺は病室を後にした。

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