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翠国の宝術師学校〈すいこくのほうじゅつしがっこう〉  作者: 江東うゆう
第一章 蛇と鋼玉の剣〈へびとこうぎょくのつるぎ〉
7/9

(六)葉叫先生、宙を飛ぶ〈はきょうせんせい、ちゅうをとぶ〉

 歓迎会(かんげいかい)()わると、新学年(しんがくねん)二日目(ふつかめ)学校(がっこう)は、ほぼ()わりだ。

 (かえ)りの(かい)のあと、葉叫(はきょう)先生(せんせい)は「男子(だんし)!」と()って、男子(だんし)だけを教室(きょうしつ)(のこ)した。

 明月(めいげつ)(ゆう)(ぞら)教室(きょうしつ)()る。

 すぐに、教室(きょうしつ)(なか)から葉叫先生(はきょうせんせい)葉叫(はきょう)怒鳴(どな)(こえ)()こえてきた。


「どういうこと! 制服(せいふく)申込書(もうしこみしょ)女子(じょし)全員(ぜんいん)提出(ていしゅつ)したのに、男子(だんし)五人(いにん)()していませんよ!」


 男子(だんし)全部(ぜんぶ)十五人(じゅうごにん)くらいいる。

 つまり、十人(じゅうにん)くらいは()しているということだ。

 提出(ていしゅつ)したにもかかわらずしかられている(ひと)がいるのはかわいそうだな、と明月(めいげつ)(おも)う。

 (ゆう)(ぞら)(かお)をしかめて、教室(きょうしつ)のほうをふり(かえ)った。

 明月(めいげつ)(くび)をすくめて()った。


()めにいってもむだだよ、ああいう(ひと)は。理屈(りくつ)なんて(とお)らないと(おも)うな」

「そうだろうけど」


 (ゆう)(ぞら)はため(いき)をついた。

 教室(きょうしつ)(なか)からは物音(ものおと)がしない。男子(だんし)もとつぜんしかられて、(おどろ)いていたり、あきれていたり、そんなの提出(ていしゅつ)しなかったやつにだけ()えよ、と(こころ)(なか)(おも)っていたりしつつ、だまっているのだろう。


()こう」


 明月(めいげつ)(ゆう)(ぞら)をうながして、()()ろうとした。

 そのときだった。


「ああ、もう、男子(だんし)ってだめなんだから」


 葉叫先生(はきょうせんせい)葉叫(はきょう)がいきおいよく()()()けて()てきた。

 (おお)きな(おと)(おどろ)いて、明月(めいげつ)はふりかえる。

 しゅんかん、()()った。

 葉叫先生(はきょうせんせい)葉叫(はきょう)がにっこり(わら)い、明月(めいげつ)に、どん、とぶつかると()きついた。


女子(じょし)のアドバイスが聞きたいな。どうやったら男子(だんし)はきちんとできるようになると思う?」


 明月(めいげつ)は、葉叫先生(はきょうせんせい)言葉(ことば)など、()いていなかった。ただ、(きゅう)()きつかれたという恐怖感(きょうふかん)と、気味悪(きみわる)さだけが(からだ)(なか)をはいずっている。


「どうだろう、ええと、明月(めいげつ)さんだっけ?」


 無意識(むいしき)に、明月(めいげつ)はポケットをつかんでいた。

 そこには、去年(きょねん)誕生(たんじょう)()(ゆう)(ぞら)がくれた宝石(ほうせき)(はい)っている。

 お(まも)りみたいなものだ。


〝さいてー!〟


 明月(めいげつ)はわきあがった気持(きも)ちを、宝石(ほうせき)にぶつける。

 そんなことをしたのは、(はじ)めてだった。


 とたん、葉叫先生(はきょうせんせい)(からだ)がういた。


「うわああああ」


 警戒(けいかい)(しん)ゼロのところにいきなり(じゅつ)をくらったせいか、葉叫先生(はきょうせんせい)(なが)いろうかのはしまでふき()んだ。

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