表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
翠国の宝術師学校〈すいこくのほうじゅつしがっこう〉  作者: 江東うゆう
第一章 蛇と鋼玉の剣〈へびとこうぎょくのつるぎ〉
6/9

(五)一年生の歓迎会〈いちねんせいのかんげいかい〉

 二日目(ふつかめ)

 教室(きょうしつ)(はい)ると、葉叫先生(はきょうせんせい)大声(おおごえ)(うた)っていた。


 ふつうなら、まだ先生(せんせい)職員室(しょくいんしつ)にいる時間(じかん)だ。

 明月(めいげつ)はびっくりして()()まった。


 (うた)っているのが十年(じゅうねん)くらい(まえ)流行(はや)ったアニメ映画(えいが)主題歌(しゅだいか)だというのもびっくりした。

 それから、六年前(ろくねんまえ)伝説(でんせつ)六年生(ろくねんせい)修学(しゅうがく)旅行(りょこう)行方(ゆくえ)不明(ふめい)になった先生(せんせい)だということを(おも)()す。

 おそらく、あれから、はやりの情報(じょうほう)更新(こうしん)されていないのだ。


「ああ、えーっと」


 葉叫先生(はきょうせんせい)明月(めいげつ)()て、(くび)をかしげた。

 明月(めいげつ)名前(なまえ)がわからないのだろう。


明月(めいげつ)です。おはようございます、葉叫先生(はきょうせんせい)

明月(めいげつ)さん。名前(なまえ)くらいわかっていましたよ」


 うそつけ、と(おも)いながら、明月(めいげつ)はだまっていた。


「あなたは礼儀(れいぎ)(ただ)しい()だね。女子(じょし)成長(せいちょう)(はや)いもんね」


 これくらいのあいさつなら、(りく)(ひろ)無理(むり)でも水沢(みずさわ)ならするのになあ、などと明月(めいげつ)(おも)った。が、やはり、だまっていた。


今日(きょう)はあなたがいちばん()りです。よかったね。……ああ、(せん)(せい)(ほう)(さき)()ていたから、先生(せんせい)がいちばん()りか!」


 (なに)がおもしろいのか、大声(おおごえ)(わら)う。

 全体的(ぜんたいてき)に、(こえ)(うご)きが(おお)きい先生(せんせい)だ。

 ともかく、昨日(きのう)みたいにいきなり小言(こごと)()われなくてよかった。


 学年(がくねん)二日目(ふつかめ)は、一年生(いちねんせい)歓迎会(かんげいかい)()まっている。

 五年(いねん)一組(いちくみ)児童(じどう)たちがそろうと、さっそく体育館(たいいくかん)移動(いどう)になった。

 二年生(にねんせい)から六年生(ろくねんせい)体育館(たいいくかん)(あつ)まったところで、一年生(いちねんせい)(はい)ってきた。

 三年生(さんねんせい)四年生(よねんせい)(あいだ)にできた通路(つうろ)(とお)って、舞台(ぶたい)()がっていく。

 明月(めいげつ)は、自分(じぶん)たちもこんな時期(じき)があったな、と()(ほそ)める。こうしてみると、数才(すうさい)しか()わらないのに、一年生(いちねんせい)(ちい)さくてかわいい。

 一年(ひとねん)一組(いちくみ)担任(たんにん)先生(せんせい)である木下(きのした)先生(せんせい)が、一年生(いちねんせい)たちをきれいに(なら)ばせて、()学年(がくねん)児童(じどう)たちと対面(たいめん)させた。


六年間(ろくねんかん)、よろしくお(ねが)いします」


 一年生(いちねんせい)たちがそろっておじぎをするのを()て、明月(めいげつ)たちは拍手(はくしゅ)をする。まわりの様子(ようす)をうかがいながら、(すこ)しおくれて(あたま)()げる()などもいて、かわいらしくてしかたない。

 これが高学年(こうがくねん)気持(きも)ちか、などと(おも)いながら、明月(めいげつ)はとなりに(すわ)っていた(ゆう)(ぞら)とうなずきあった。

 児童(じどう)会長(かいちょう)六年生(ろくねんせい)舞台(ぶたい)()がり、一年生(いちねんせい)たちにあいさつをした。緊張(きんちょう)した(かお)をしている一年生(いちねんせい)たちが、いっせいに児童(じどう)会長(かいちょう)(かお)()る。この素直(すなお)さも、かわいい。


 すっかり一年生(いちねんせい)()とれている(あいだ)に、歓迎会(かんげいかい)()わった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ