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息を吸うこと、吐くこと
季節の変わり目のせいなのか、ここのところ続く精神的な疲れのせいなのか、久々に風邪をひいて寝込んだ。
体調を崩すたびに思うことがある。
息を吸うのは、疲れる。吐くほうが、はるかに楽。
でも、息を吐ききってしまうと、苦しくなる。だから、再び息を吸う。しかし吸うのはしんどい。吐くと楽になる。でも苦しい。その繰り返し。
息を吸うことは、生きること。息を吐ききって吸わなければ、死ぬ。死ぬのは、楽な道だけど、苦しいことなのだと、呼吸するときに思う。
きっと、心が弱っているときも、そんな感じなのだ。
ふっと、死んでしまったほうが楽だと、思ってしまう。それが人なのだろう。生きることは、こんなにもしんどいことなのかと、心が弱っているときこそ思い知らされる。
でも、楽な道は、きっと苦しいのだ。息を吐ききった後のように。
本能が、しんどくても、息を吸うほうを選ぶ。
体も心も、よく似ていると思う。