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終わらない一日
今日は先輩も自分も飲み過ぎた。
そして今日はタクシーが捕まりにくい。
「なんだお前ら!」
店を出た先のガードレールに座っている先輩が叫ぶ声が後ろから聞こえた。
紡久が振り向くとそこにはガラの悪そうな男達に絡まれていた。
経緯はわからないがすぐに先輩の元に向かった。
「どうしたんですか?」
「こいつらがいきなりいちゃもんつけて来たんだ」
「いやいやおっさん。おっさんが睨んで来たんだろ!」
どうやら先輩が睨んでいちゃもんつけたらしい。
「まあまあ先輩睨んだんですか?」
「睨んでないよ」
「そうですよね。睨んでないって言っていますよお兄さん」
紡久は先輩をかばい、男達の怒りを静めようとした。
「なんだよお前。お前は関係ねぇーだろ!」
いきなり割って入って来た紡久に関係ないと発言と同時に紡久の腹部に拳を押し当てた。
「うっ!!」
紡久はうずくまり、悶絶した。
「紡久!大丈夫がっ!!」
先輩が紡久の安否を確認すると同時に今度は先輩の頬に拳が襲った。
うずくまりなら先輩が殴られたとこまでは覚えている。
次に気が付いた時には先輩がボコボコに殴られている現状だった。