S級指名手配モンスター
こんな感じの小説あったらいいなとか思いながら書いています。暇つぶしにどうぞ。ちなみに更新速度はあとから絶対落ちてきます。
「ぐあっ!!」
冒険者風の男が剣による斬撃で、倒れる。
「くそ!また一人やられたぞ!」
「誰か回復魔法を!」
慌ただしい足音と怒声。金属がぶつかる音、魔法による爆発音、人が吹き飛び地面に倒れる音、それを助ける為の回復魔法の光などが混ざりあい、そこは混沌と化していた。
「・・・撤退だ、全員!撤退だぁ!!」
すこし豪華な鎧を着た男が叫ぶ。リーダーなのだろう、その男の言葉に周りにいた人間全員が頷き逃げ出した。
「・・・それにしても我々Sランク2人、Aランク10人の2パーティーがたった一匹の(・・・・・・)A級モンスターに(・・・・・・・・)撤退させられるとは・・・。」
「ギランさん、あれホントにA級なんですか?ギランさんの剣を受け止めて、さらに斬り返して怪我を負わせるなんて。」
Aランクの一人が話しかける。
「ああ、俺も驚いたよ。あれでも一応本気の一撃だったんだが。」
ギランと呼ばれた男は先ほど激戦を繰り広げた場所を振り返る。そこには黒く光るシンプルな金属鎧に端が紅く生地自体は黒色のサーコートをつけ、右手にこれまたシンプルなロングソード、左手にはドラゴンの紋章が入った盾をもつ騎士がこちら見て立っていた。
その魔物は撤退宣言をした瞬間、距離を取り攻撃をやめただこちらを見ていた。
(少なくともこっちの言葉はわかるくらいの頭はあるのか。くそっ、強さと知能からみてあいつは絶対S級に分類されるモンスターだろ!ギルドの役員はなにやってんだ!?)
「お前等!追ってくる気配はねぇが、油断せずにギルドまで撤退するぞ!」
ギランの掛け声に、応!と全員が返事をし、走る速度を上げた。
「なるほど、そんなことが・・・。」
所変わってここはギルド『白き翼』のギルドマスター室。その部屋に頭と腕に包帯を巻いたギランと、ギルドマスターがいた。ちょうど、先ほどのことを伝え終えたようだ。
「あれは絶対A級じゃねぇ。なんせ、あの人数に俺を含めたSランクが二人もでて返り討ちだぞ!?」
「そうですね・・・。わかりました。ではこれよりかの魔物はA級モンスターから・・・」
そこで一息着き、宣言する。
「S級『指名手配モンスター』とします!!」
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