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魔王討伐により、解放されたモノ

作者: 凜古風

 はるか昔、勇者達は魔王を倒した。そして魔王城に捕らわれていた沢山の生物達は解放されたのだった。


 勇者パーティーは、自分達の街へと、魔界の帰り道を歩き進む。


 そんな道中、義理堅い生物が勇者パーティーに礼をしようと近づいていた。


  カサカサっカサカサっ。


 勇者パーティーに近づく生物達。

 ひらべったい楕円形で、黒茶色の生物たち。


 移動手段は、六本の脚と薄茶色の羽。


「魔王城から我々を解放してくれた、勇者達に御礼を」


 カサカサっカサカサっ。

  カサカサっカサカサっ。

   カサカサっカサカサっ。


 足音は近づく。

 そして、生物の一匹が、勇者パーティーの一人、若い女魔導士と目があった。


「いやぁあああああ、ゴキブリ! 大量に」

「だ、大丈夫か」


 勇者パーティーの攻撃力はすさまじい。

 それもそのはず、魔王を倒すくらいだ。


 一言御礼を言いたかっただけの、ひらべったい楕円形で、黒茶色の生物たちは無差別に大量に虐殺された。発言する時間は与えられなかった。


「我々は、この恨みを忘れることはないだろう」


 その後、その生物達は人類の台所を拠点に復讐をしていくのだった。

 風呂場や倉庫にいることもある。


(おしまい)


 勢いよく叩いたら、きったない内臓をまき散らす自爆テロ。

 ああ、人類の敵『ゴキブリ』は、勇者伝説に基づくものだった。

 怖いですね、恐ろしいですね、ホラーですね。


 魔王城って掃除とかあんまりしてなさそうなので、大量にいる気がします。

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― 新着の感想 ―
[一言] なんで魔王に監禁されちゃったよ、ゴキブリ~。 茶色い楕円形……、まさにその通り! Σb( `・ω・´)グッ
[良い点] 女魔導士さんに近づいたゴキブリは感謝の思いを伝えたかっただけですし、若い女性がゴキブリを生理的に恐怖するのも止むを得ませんし、どちらの言い分も分かるので難しい所ですね。 とはいえ後世の人類…
[一言] うわあ、コワイ呪いだ! ホラーですな(・∀・)ウン!!
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