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家に帰って一眠りと思ったけど、家の前に誰かいる。
男の人がドアにもたれかかって座ってるので、家に入れない。
誰よ!迷惑なのがわからないのかなぁ。
「すみません。そこどいてもらえます?家に入れないんですけど。」
声をかけても反応なし。
むっ。寝てるの?
「どなたか知りませんが、どいて下さい。」
体を揺すると、横に倒れてビックリ!
「えっ?えぇー!あの、大丈夫ですか?」
大きな声で言っても起きないので、よく見てみると顔が少し赤い。
熱?
おでこを触ると、そこまで高いようには感じないけど・・・うーん、どうしたものか。
家にいれるのは、ちょっとためらうけど、具合の悪い人を家の前に放置するのも気がひける。
仕方ない。
体が大きいから、少し動かすのも大変。
鍵を開けて、家の中に引きずるけど、なかなか動かない。
重すぎるよー。
なんとか、体が玄関に入ったので、ドア閉めて、靴を脱がせようとしたら、ブーツで脱がしにくい。
「起きて自分で動いてよー。」
言っても起きない。
仕方ない。居間まで引きずって少しずつ進む。
居間についた時には、疲れて座り込んだ。
それでも、このままにできないから、
お客様用の布団を敷いて、その上に移動させる。上着と靴下を脱がせる。
ビラビラしたシャツのボタンを2つほどはずしたら、布団をかぶせる。
はぁー。疲れた。
お茶飲もう。
一眠りするどころか、体力のいる一仕事だよ!
まったく、誰だか知らないけど、よそで倒れてよ!
お湯を沸かして、お茶を入れホッと一息。
あー。熱が微妙だったんだー。
しかたない。水を絞ったタオルを額に乗せて放置。
あー、ご飯どうしよう。
この人の分は、スープでいいかなぁ。
あっ、スポーツドリンク作っておこう。
あまり時間をかけたくないので、野菜炒めにする。この人のおかげで、ブランチになっちゃったよ。
ご飯食べたいけど、この人に見られると困るからパンを食べる。
ネットはできるけど、買い物はできないんだよね。
ここに届かないし、こちらのお金で支払いはできないからしかたないよね。
まあ、調べたりできるだけ助かってるけどね。
あっ、ソラくんのお祝いなんにしよう?
肌着でいいのかな?マーサさんが用意してるだろうからカバーオールかなぁ。
こっちの赤ちゃんの洋服はわからないんだよね。
自分の部屋で、日本のベビー服を参考に、肌に優しそうな柔らかい布を選んで、ミシンで縫っていくと、早い。
あとは、ボタンをつけて出来上がり!
さて、居間に戻っても、寝てるので、タオルを取り替える。
んー、やっぱり熱は微妙なんだけどなぁ。
まぁ、寝てるうちに、お風呂すませよう。
ささっと、お風呂をすませて、髪を乾かす。
少し早いけど、晩御飯にとりかかる。
昼にスープは多めに作ってるからいいとして、主食がパンだからなぁ。鶏肉を照り焼きにしてパンにはさもうかなぁ。晩御飯って感じがしないけど、今日は疲れて考えたくないからいーや!
出来上がったと思ったら、
「んっ。」