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レオンさんが挨拶して辺境伯となった事を発表しカイルさんの婚約を公表した。
そこでカイルさんに抱き上げられて会場に入る。
うわぁー。人がしかもこっち見てる。ヤダー。
引き攣った笑顔を貼り付けて周りを見る。
カイルさんが挨拶をし私は足を怪我しているからこのように抱き上げていると説明している。
挨拶が終わって椅子に座らせられた。
挨拶に来る人がたくさん。
レオンさんやお姉様達の方に行く人が多いけど、こちらにもくるのね。しかも嫌味を言いに・・・
よく小さい子を見つけたな
子供しか捕まえられなかったのか?お嬢ちゃんが成人したらお前より大きくなるからな、やめた方がいいぞ?
私達が相手にしなかったからといってこんな子供を選ぶなんて・・・
今までずっといわれてきたんだろうなぁ。
カイルさんは笑顔でスルーしたりかわしたり・・・
私はどうしたらいいの?
そぉっとカイルさんの手を握って
「ごめんなさい。なんだか暑くて・・・」
「ああ、すまない。移動するか?何か飲むか?」
「一緒に連れて行ってくれる?」
「もちろんだ。ちょっと失礼しますね。」
と私を抱き上げ歩き出す。
そこへ金色のサラサラロングヘアーを後ろで一つに結んだ緑の目をした男性がきた。顔は整っているが体とのバランスが悪いガチムチマッチョだな。顔がいいだけに残念だねー。
「久しぶりだな。カイル・チェスター。そちらが婚約者の稀人か。はじめまして、お嬢さん。私はライアン・クロフォード。あなたと少し話がしたいのだが・・・」
この人が・・・
「初めまして、アキラと申します。こんな格好で挨拶してごめんなさいね。私に話とは彼がいてはできませんか?」
「できれば聞かれたくないのだが・・・」
さっきからチラチラとカイルさんを見ている。随分気にしてるなぁ。
「アキラになんの話だ?2人にすると思うのか?」
「落ち着いて!クロフォード様どのようなお話ですか?」
「あー・・・んー、入り口に飾ってあった人形の事で・・・その・・・」
なんかとても言いづらそう・・・
「わかりました。あそこでいいですか?あなたは少し離れたところで待っててくれる?大丈夫よ!嫌な事言われたりしたらすぐあなたを呼ぶから。ねっ?」
「ちゃんと呼ぶんだぞ?無茶するな。アキラに何かしたら許さないからな!」
「話すだけだ。」
椅子に座らせてくれてカイルさんが離れる。
「それで人形の事で何か?」
「あれを作ったのは君だと聞いて・・・アイツにとてもにているし可愛いくてね。あの人形をもらえないだろうかと思って。ダメだろうか?」
「確かに作ったのは私です。でもあの人形は彼の物なので私が返事をするわけには・・・」
「そうなのか?どうにかならないか?どうしてもほしいんだ!」
「あの、お聞きしたいのですが、あなたはどうして彼に絡むのですか?彼はからかわれて嫌な思いをしたと言ってました。」
「なっ?からかうなんて・・・可愛いかったんだ。男とわかっていても自分より小さくて・・・女はうるさい上に力加減が難しい。アイツはうるさくないし笑顔が見たくて構ってはいたがからかってなんかいないぞ!」
「クロフォード様は可愛いものが好きなんですか?あなたはからかってなくても本人はそう思ってますし、あなたの取り巻き達もひどい嫌がらせとかしてきたみたいですよ?これからもあなたの態度や言動で彼は嫌な思いをするかもしれません。ここは場所をかえて彼と話した方がいいと思います。」
「だが嫌がるんじゃないか?」
ちょっと落ち込んだようです。
「大丈夫!私もいますからきちんと伝えた方がいいですよ。」
こちらを気にしているカイルさんを見るとすぐにきてくれた。
「大丈夫か?嫌な事言われなかったか?」
「大丈夫よ。それより場所をかえて話がしたいの。もちろんあなたも一緒に。いいでしょ?」
「どうしてもか?」
頷くとため息をついて
「わかった。ついてこい。」
私を抱き上げて歩いていく。
途中でオスカーさんに飲み物を頼む。
会場を出て少し離れた部屋に入る。
「で?何の話だ?」
「クロフォード様きちんと伝えて下さい。人形の事も。」
「ああ、カイル・チェスター。私はお前が欲しい!」




