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気がつくとベッドの上。
「起きたか?アキラごめんな。熱が下がったばかりなのに無理させたな。大丈夫か?」
「ん。大丈夫。ずっとそばにいたの?」
「あたりまえだろう?何か食べれるか?消化に良さそうなもの頼んでくるから待ってろ。」
部屋を出て行く。
戻ってきたと思ったらすぐにエリーさんがワゴンを押してきた。
「あなたは食べたの?」
「いや、アキラと一緒に食べるよ。」
「待たせてごめんなさい。ありがとう。」
カイルさんはパクパクと私はゆっくりと一緒に食べる。
「やっぱり一緒に食べると美味しいね。」
「そうだな。今日はゆっくり休むんだぞ?明日も無理しなくていいからな?」
「ありがとう。あなたもよ?」
「ああ、わかってる。おやすみアキラ。」
「おやすみなさい。」
エリーさんに手伝ってもらって着替えて寝る。
次の日は朝からバタバタしている。
そんな中のんびりと部屋で食事してるとカイルさんがきた。
「アキラ調子はどうだ?」
「大丈夫だよ!あの・・・あのね?この袋開けてもらえる?」
「これか?」
人形を入れた箱の横に置いてあった袋をエリーさんに持ってきてもらっていたのだ。
その中にはシャツとタキシードが入っている。
「あなたに作ったの。街で1番いい生地で作ってみたの。よかったらもらってくれるかな?」
「ありがとう。嬉しいな。これは見た事がない新しい型だな。着るのが楽しみだ。」
「ふふ、嬉しい。でも今日着なくていいんだよ。」
「いやアキラが作ってくれたんだ。それに話題になるだろう?準備があるけど無理しなくていいからな?ゆっくりしてろよ?」
そう言って出て行った。
ゆっくりしながらも準備は進んでいく。
お風呂に入って化粧やら髪やら整えてもらって着替える。
足は薬を塗って包帯を巻いている。
結局カイルさんが運んで私は椅子に座るみたい。
パニエを使わないドレスだから運びやすいかな。私はエンパイアラインのドレス。少しでも身長が高く見えるようにと思ったんだけど・・・立つ事がないなら関係ないか。
胸元は気になるからレースでホルターネックにしてる。
お姉様達もタイプは違うけどホルターネックにして胸元を見られないようにしてる。
お姉様達のドレスはマーメイドライン。
背が高くスタイルがいいのでとても似合うだろうし注目されるだろう。
これで私は目立たなくてすむかな。
時間が近くなるとカイルさんがきて
「アキラこれはどうやったらいいんだ?」
蝶ネクタイの結びかた・・・ええっと人に結んであげる事がなかったからちょっと時間がかかったけどなんとか結べた。チーフもさして・・・かっこいいなぁ。
「素敵。すごく似合ってる。」
そう言うとちょっと照れて
「アキラも似合ってる。誰にも見せたくないなぁ。」
「お姉様達が注目されると思うから大丈夫だよ。」
カイルさんが皆のところに連れて行ってくれる。
やっぱりお姉様達はお似合いで色っぽい。
レオンさんが
「似合ってるけど他の奴にみせたくない。」
と言ってる。
兄弟で同じ事言ってる。
「アキラ、夫のジェイクよ。」
「初めましてアキラです。お姉様にはお世話になってます。よろしくお願いします。」
「ジェイクだ。フローラに素敵なドレスをありがとう。彼女を夜会に連れて行きたくないな。余計な虫が寄ってきそうだ。」
「すみません。でも本当に似合ってて素敵。」
「ありがとうアキラ。アキラも似合ってるわよ。ふふふ、その色・・・カイルの色だったからなのね。」
うっ、顔が熱くなる。
「俺の色って・・?」
「カイルの髪の色でしょ。気づかなかったの?カイルの色を身にまといたいって・・よかったじゃない。」
言わないで下さい。恥ずかしいです。
カイルさんに抱き上げられているので逃げられない。顔を手で隠す。
「アキラ本当に俺の色だから?」
顔を隠したまま頷く。
「嬉しいよ!アキラ。じゃあ俺はアキラの色を身に纏ってるんだな。」
ギューと力が強くなる。
「カイルも見た事ない型だな。今日は話題に事欠かないな。」
オスカーさんが
「お時間が近づきましたので準備をお願いします。」
レオンさんとアリス姉様がお出迎えに行きます。
私達はそのまま待機です。
飾った人形もだけど、やはりアリス姉様のドレスが話題になっているようです。
クロフォード公爵もきたようです。
招待客が揃ってきたようなのでそろそろ始まるかな。
初めてだからドキドキする。
「そろそろかな。アキラ大丈夫だ。そばにいるから安心しろ。」
「うん。頼りにしてるよ。」




