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食事をするのが辛く感じるなんて・・・
もう旅はいいや。
やっと王都に入りホッ。
さすがに王都で塩コショウだけなんて事はないでしょう?
いよいよカイルさんのご両親にお会いします。
緊張するけど、美味しい料理を食べて早く寝たい!
「アキラ着いたよ。」
うわー。お屋敷より大きいよ?
カイルさんが手を引いて扉の前に立つと扉が開いた。
「お帰りなさいませカイル様。いらっしゃいませお嬢様。私はこの屋敷の執事をしておりますオスカーと申します。ご用のある時もない時も私に申し付けくださいませ。」
「オリバーさんと同じ事を言ってる。」
思わずポツリともらせば
「オリバーは私の息子ですから。」
親子でお仕えしてるんですかー。
そういえば動作が似てますね。オスカーさんが教えたからですかね?
「初めましてアキラと申します。オリバーさんには大変お世話になりました。今日から数日間お世話になります。よろしくお願いします。」
「こちらこそ楽しみにしていました。ささっ旦那様達がお待ちです。こちらへ。」
案内してくれます。
ノックして
「入れ。」
中に入ります。
「お帰りカイル。ようこそアキラ。カイルの父でエリオットだ。」
「ようこそアキラ。カイルの母でシェリーよ。」
カイルさんはお父さん似なんだ。同じ色だね。
レオンさんとお姉様はお母さん似なのねー。
うんうん。
あっ
「初めましてアキラと申します。こちらにお招き頂きありがとうごさいます。あの、これ作ってきたんです。よかったら召し上がって下さい。」
「アキラ何をもってきたんだ?馬車で食べればよかったんじゃないか?」
「ブランデーケーキ。作って1週間くらい寝かせた方が美味しくなるの。出発前日に作ったからそろそろいいかなと思って。」
「アキラが作ったんだから美味いに決まってる。食べていいか?」
「カイル準備してるから待ちなさい。さあ、こちらに座ってくれ。」
「アキラ、レオンが酷い事を言ったそうね?ごめんなさいね。あの子はきっちりと躾るから安心してね?」
「はい。でもきちんと謝ってくれましたから。」
「オリバーから詳しく聞いていますから私に任せて?大丈夫!2度と泣かせるような事を言わせないから。フフフフ。」
怖いです。でも自業自得ですね。頑張って下さいねレオンさん。
オスカーさんがお茶とブランデーケーキを切り分けて出してくれます。
さっそくカイルさんが食べて目を見開いて無言で食べてます。
ご両親も一口食べて驚いてます。なんかおかしかったかな?
慌てて私も食べてみるけど、おかしくないよね?
普通に美味しいと思うけど?
無言が怖い。
「あの、お口に合わなかったですか?ごめんなさい。」
落ち込んでると、
「違う!美味すぎて食べるのに夢中になっただけだ!ごめん。不安にさせた?アキラが作るのは全部美味いから安心して?おかわりもらっていい?」
「ほんと?ならよかった。」
安心してニコニコ笑う。
「ほんと美味しいわ。これ売れるんじゃないかしら?」
「うん、美味いな。他のも美味いのかカイル?」
「ああアキラの料理は美味いんだ。王都にくるまでの料理が食べれたものじゃなくてさー。俺はアキラの料理が食べたい。」
「私が作るのは家庭料理だよ。美味しいってあなただけだよ。そう言ってくれるのは。」
「でもなー俺は本当に美味いって思うんだ。アキラの料理しか食べたくない。」
手を握って真剣に言ってくれる。
「ありがとう。」
嬉しくて笑顔になる。
「あー、私達もいるんだがね・・・今度アキラの料理を食べさせてくれないか?カイルがそこまでいうんだ。これも美味しかったから楽しみにしてるよ。今日は長旅で疲れているだろう?ゆっくり休んでくれ。カイル、今日の料理はアキラの料理じゃないがちゃんと食べろよ?」
「わかってるよ!」
オスカーさんが部屋に案内してくれます。
カイルさんは自分の部屋があるので、私は客室に案内されました。
夕食までごゆっくりと扉を閉められて1人になるとどっと疲れが・・・でも、そんなに多くない荷物を確認します。人形も大丈夫。
ソファに座ってボーッとしてると
トントントン
「どなた?」




