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入ってきたのは、金髪に青い瞳の女性と赤い髪に琥珀の瞳をした女性でした。
「姉上・・・」
「カイルッ!その子ね?紹介して?早く!」
ため息を1つついて
「彼女がアキラだ。アキラ、姉のフローラと、こちらが兄の妻のアリスだ。」
「きゃーー、可愛い⁈会いたかったのよー!あっ、私の事はお姉様と呼んでね?」
カイルさんをつき飛ばして私をギュウギュウ抱きしめてくる金髪の女性。
「フローラ様だけズルイですわ!私も、アリス姉様と呼んでね?」
赤い髪の女性。
「2人とも落ち着いて!姉上、アキラから離れて!
アキラ大丈夫か?アキラ?」
ちょっとクラクラするけど
「あっ、はい、大丈夫ですよ。あの、はじめまして、アキラです。よろしくお願いします。」
「姉上、顔見せしたからもういいだろう?悪いけど今日は帰るよ。」
「待ちなさいカイル。兄様がアキラを泣かせたというのは聞いているわ。会えるのを楽しみにしてたのに、大切な話があるから先に自分だけ3人で会うって言って待たされたのに顔見せだけなんて・・・何があったか聞かせてちょうだい。話すまで帰らせないわよ!」
帰れそうにないですね。
また椅子に座りオリバーさんがお茶を淹れてくれます。
あーホッとするー。
オリバーさんが昼食をどうするか聞いている。
フローラ様が食堂で食べると、もちろんカイルさんと私も一緒にです。
ただしレオンさんには部屋で子供達と食べさせるようにと言っている。
「カイル。」
その一言でカイルさんは私をチラッと見て手を握ってくる。
「姉上は知っているだろう?俺が他の奴らに言われたりしてた事。どうしようもない事なのにな・・・それと同じ事をアキラにしたんだよ、兄上は。」
「なっ⁈・・・へぇー。そう・・・ふふふ、あんなクズ達と同じレベルに成り下がるなんて。アキラ、何を言われたのか想像はつくわ。兄様の言った事なんて気にしなくていいの!オリバー、お母様に詳しく報告してちょうだい!お母様にみっちりと躾直していただきましょう。」
黒い笑顔で怖いです。
「そうね。女性に酷い事を言って泣かせるなんて・・・シエルが真似したら困るもの。」
シエル君はレオンさんとアリス様の息子さんだそうです。今はフローラ様の娘ケイトちゃんと息子のハリー君と一緒に遊んでいるとの事。
昼食の準備ができたと言われ食堂に移動して食べます。
その後場所を移してまったりとお茶を飲んでます。
カイルさんは私の隣に座り手を握っています。
それをみてアリス様が
「カイルさんは本当にアキラが好きなのね。」
「本当にねぇ。大切に思える相手に出会えて良かったわ。2人とも幸せになりなさいね。」
フローラ様がそう言ってくれるけれど、私は一般人。貴族ではないので結婚は難しいんじゃないかな。でも、できれば一緒にいたいなぁ。
「ああ、いずれ父上達にも紹介したいと思っている。」
えっ?
バッ!とカイルさんを見ると、
「会ってくれるか?その、こんなところで言う事じゃないけど、ちゃんと考えてるから。その・・」
少し不安そうに聞いてくる。
「いいの?私貴族じゃないよ?」
「アキラがいいんだ。反対されたら俺が貴族籍を抜けるから心配しなくていい。」
「ダメだよ!貴族をやめるなんて!」
「アキラは俺が貴族じゃないと嫌なのか?」
「違う!貴族でも貴族じゃなくてもどっちでもいいの。あなたが貴族をやめたら、今までみたいに家族と一緒にいられなくなるんじゃないの?家族なのに家族じゃなくなるのは・・・あなたに、あなたの家族にも寂しい思いをしてほしくないの。」
「馬鹿だなぁ。反対されたらって言っただろう?多分反対されないから大丈夫だよ。」
「ほんとに?」
「ああ。俺が結婚できるなら反対しないよ。」
「そうよ。やっとカイルが結婚したい相手を見つけたんだもの。きっと大喜びよ?」
「そう・・なんだ。」
一緒にいられるんだ。嬉しくて笑ってしまう。
「可愛い。誰にも見せたくない!」
と言ってギュウとしてくる。
「あ、あのっ、ダメッ!恥ずかしいです。」
クスクス笑いながら、
「カイルのそんな姿が見られるなんて・・アキラありがとう。」
そんな事を話ているとオリバーさんが、
「失礼します。レオン様がカイル様とアキラ様がいるなら大事な話があるから部屋にきてほしいと言っておりますが・・」




