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小さくたっていいじゃない!  作者: 蘇芳 誉
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「いらっしゃいませー。」

焼きたてのパンを並べていると、お客様がきます。

「アキラちゃんは、今日も頑張ってえらいわねー。」

ご近所のマリアさん。いつも、私の頭を撫でてくる。

このお店に来てくれる方達は、私を妹又は娘のように可愛いがってくれる。

ここでは、16歳が成人で、20歳までに結婚するそうだ。

私は18歳だから、成人していると言っても、ここでは、身長からして12〜13歳位にしか見えないらしく、子供扱いされてる。童顔のせいもあるのかなぁ。とほほ。

まぁ20歳までに結婚って、考えられないよ。

あと2年で、相手見つけて結婚・・・

ないな、うん。ないわー。

日本での感覚があるからか、20歳で成人だし、大学卒業で22歳。それから働いてって考えると、こちらでは、いきおくれだね。

うーん。

まぁ、身長的に、成人扱いされないから、相手も見つからないだろうし、考えても仕方ないし、いきおくれでいっかぁ。

同じ18歳の友達じゃなく、15歳の友達ができるって、泣きたい。

フィーナちゃんにメルちゃん。

「ギルって、カッコいいよねー。でも、マークも、優しくて人気だよねー。」

「私は、カールさんがいいわ。年上なだけあって、包容力があるもの。大人の魅力だわ。他の人にとられないように、どうアピールしたらいいかしら?」

2人とも、お子チャマと思えないほど肉食です。

お姉さんは、ついていけません。

来年成人だからね。2人とも、頑張って!応援だけはしますよ、友達だからね!


今日は、ネットで調べたトマトソースを、こちらの食材でも作れそうだったので、作って持ってきました。

ザックさんに、お昼に食べるパンを作ってもいいか聞いて、丸いパンをもらって、横に平たく切ってソースを伸ばします。ピーマンと、切った腸詰をを乗せてチーズを散らして焼いてもらいます。

ピザパンの出来上がり!

2人が、喜んでくれるといいな。

「いい匂いがするわね。」

言いながら、お客様が帰っていきます。

2人は、早く食べたいみたいですが、お客様がきたので、ショボーン。

「私がやりますから、温かいうちに先に食べて下さい。足りなかったら、私の分も食べてかまいませんよ。また、作ればいいので、気にせず食べてて下さいね。」

お客様が何人かいますが、不思議そうな顔をしています。

「アキラちゃん、いい匂いがしたんだけど、違ったのかしら?いつものパンしかないわよねぇ。」

「うまそうな匂いがしたんだけどなー。ここじゃなかったのか?」

うーん。ピザパンの匂いですかねー。

お昼の賄い用なので、お店にはないんですよー。

笑顔で黙ってます。

声がきこえたのか、ザックさんが出てきて、

「新しいパンの試作をしてたんだ。数がないから店には出せない。近いうちに出せるように頑張るから、今日はあるパンを買ってくれ。」

おおぉ。ザックさんが喋った!

いつも、寡黙で一言二言位しか喋らないのに、長文だよー!

ってか、ピザパンだすのぉ?

ザックさんが言ったからか、皆さん、

「新しいパン楽しみにしてる。」と言って、

お店にあるパンを買って帰りました。

「アキラ、パン美味かった。勝手に店に出すとか言って悪かった。」

「いいんですよー。喜んでもらえて嬉しいです。

皆さん楽しみにしてるみたいだから、頑張りましょう!」

「あぁ、ありがとう。」

トマトソースの作り方から教えます。ソースができれば、あとは、乗せて焼くだけだからね。

乗せる具材も、何でもいいので、それも伝えておきます。

あとは、ザックさんにおまかせです。

どんなピザパンを出すのか私も楽しみ!


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