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死神の下僕  作者: マヨック
3/13

審判の間

下手ですが良かったら見てください

夢を見た、とてもいい夢を見れた…死神様とデートしていた…それが今日正夢になる、最高だね。


「…ふぁぁ…」


久しぶりに気分良く起きれた気がする、今日はいい一日になりそうだ、僕は顔を洗い歯を磨く…いつでも出る準備は出来ている、あとは死神様が来るのを待つのみだ。


こんなにソワソワする気持ちは久しぶりだ、まるで修学旅行の前日ような、それに似ててまた違う不思議な気持ちが僕を襲う。


そういえば今日は何をするのだろう、僕の頭に疑問が浮かぶ…早く会いたい、早く死神様のお姿を拝見したい…はぁはぁ…はぁはぁはあ…!!!


「なにしてるの?」


とても可愛い声が僕の耳に入ってくる、この声は…死神様だ!僕のキモイ姿を見られた、いつからいたんだ…。


「死神様、おはようございます…いつからいたんですか?」


僕は死神様に声をかけながら姿を探す、見つけた…部屋の角に体育座り、可愛いけど怖いからやめて欲しい。


「おはようわたる、今日は地獄を案内してあげる」


僕の、いつからいたんですか?という質問を無視して死神様は話し出す、でもいいんだ…可愛い声が聞けるなら。


「分かりました、宜しくお願いします!」


僕はきをつけの姿勢をとり、死神様に頭を下げる。


「よろしい、なら案内した後は私の家に来てもらうから」


聞きましたか皆さん、僕は幼女のお家にお邪魔します、世の中いいこともある…最高ですね。


「い、いいんですか!?」


僕はわざとらしく聞き返す。


「わたるにはこの部屋を出てもらって、私の所で暮らしてもらうから」


僕の心、今世界で一番踊っている自信がある…だって幼女が私と一緒に暮らしてって言ってきたんだから!!…君、羨ましいだろ?


「わたるは私の下僕だから、身の回りの世話して貰うつもり、よろしくね」


僕は今とても幸せだ、でも疑問に思うことがある、僕は今は…どんな存在なのだろうか。


「死神様、僕は天使になりました…でも、これってどういう存在なんですか?人間みたいに生活出来るんですか?」


死神様は僕の手を取り答えてくれる。


「詳しいことはあとで話してあげる、もう準備は出来てる?」


僕は死神様にてを握られたことに歓喜しながら、ゆっくりと立ち上がる。


「はい、準備万端です!」


僕がそう言うと死神様の体を黒い炎のようなものが包み込む、だんだんとその炎のようなものは僕の体へ移ってくる。


「っ、死神様!やられる!!」


我ながら情けない姿だったと思う、幼女に助けを求めているのだから。


「…ぷっ、大丈夫だよ慌てないで、じっとしてて」


今、笑われた…幼女に笑われた…でもいいんだ、可愛いから!僕は言われた通りに、じっとする。


「絶対手を離さないでね」


死神様は真剣な顔をしながら僕のほうを見てこう言った、手を離したらどうなるのだろう、気になるがこの手の感触を僕はもう少し堪能することにした。


「それじゃぁ、行こうか」


突然僕の視界を闇が覆った…不思議な感じ、長いまばたきをしているようだった。


「ついたよ、もう手離していいよわたる」


長いまばたきが終わると僕は6つの扉が並ぶ真っ白な場所にいた


「こ、ここはどこですか?」


手を離していいよと言われたが、離せとは言われていないので、離さなくてもいいってことだよね?


「ここは審判の間、わたるには今6つの扉が見えてるはずだけど、合ってる?」


合っている、僕には6つ見えるはず…人によって違うのだろうか?


「はい、6つあります、なんでですか?」


この審判の間とかいう所は妙に落ち着かない場所だ、とても…怖い、あまり居たくない場所。


「この場所はね、簡単に言うと死んだ者が最初に来る場所でさ、その死んだ者にふさわしい扉が現れるんだよ…わたるや私には神の血が流れているから今は何ともないけど、普通の人間がここに来たらその場で終了、死んじゃうよ」


難しい話でよく分からないが、要するに閻魔大王のようなものなのだろうか?


「ちなみに、扉はどこに通じてるんですか?」


とても興味が湧いてくる、自分の知らない…この世やあの世の構造…理解したつもりでも理解出来ていない気がする。


「扉の行先は、天国、地獄、無、天界、魔界、人間界…でも死んだ者が生きていた世界は、よほどの理由がない限りは現れないんだ」


よほどの理由…?要するに現れる可能性もある、ということなのか。


「そうなんですね、難しいです」


僕は理解しようと努力はしている、所詮僕一人の考えでは到底理解できない仕組みなのだろう。


「でさ、もう手離していいよ?」


また言われた、離してほしいのだろうか?さっきから僕の手は手汗でベトベトだ。


「分かりました…また後で繋いでくださいね」


僕はなくなく手を離す、とても名残惜しい。


「さぁ、とりあえず地獄からいってみよー」


なぜいきなり地獄なのだろうか、普通は天国からだと思うんだが。


「いきなり地獄ですか…」


死神様の赤い瞳が僕を見つめる、めっちゃ可愛い。


「地獄に行った後に天国でリフレッシュ、良くないかな?」


さすが死神様、考えることが違うね!


「素晴らしいです!!その美貌!…じゃなくてそのアイデア!」


僕は大げさに拍手を送る。


「なら、私についてきて、絶対に離れないでね?食べられちゃうから」


食べられちゃう、聞いてはいけない言葉を聞いてしまった気がする。


「さぁ行こー!!」


死神様は1つの扉に手をかけゆっくりと開ける、中を覗き込むと、中は真っ暗でよく見えなかった


「怖い!怖い怖い怖い怖い!!!」


ただ、怖い…それしか思い浮かばなかった。


「大丈夫、私がついてる」


なんて頼りになるご主人様だろう…一生ついていきます!つきまといます!


僕と死神様は地獄の扉を開け、中に入る…中はやはり真っ暗でなにも見えなかった。


「死神様、なんでこんなに暗いんですか?」


死神様の存在は、今の僕にとって唯一安心できるものだった。


「地獄っていうのはね、その時によって形を変えるの、永遠に八つ裂きを繰り返すこともあれば、永遠に暗闇の中を彷徨うこともある」


難しい、取り敢えず怖い所、と僕は解釈した。


「地獄からは永遠に出られないんですか?」


「永遠って訳じゃないけどそれに近い時間を過ごさないといけないよ」


そうか、無間地獄から抜け出せないのなら死んだ方がましだ…いや、死んだから地獄で罰を受けるのか、地獄は残酷だ。


「さぁ、そろそろでようか?」


え、もう終わり?そう思ったが僕も早くここから出たくて仕方がなかった。


「そうですね、早い気もしますけど出ましょう」


「これ以上説明することないし、次は私の住んでるところに行こう」


待ってました、お待ちかねの死神様の部屋だ!僕と死神様は審判の間に戻り、人間界へ続く扉を開け審判の間をあとにした。


「帰ってきた…見慣れた光景!ていうか死神様って人間界で暮らしてるんですね」


人間界への扉をくぐると僕の部屋についた、恐らくはじめにいた場所に戻るのだろう。


「まぁ、私の役割上しかたないんだ…それじゃぁ、私の住んでるところに案内するよ、狭いけど我慢してね」


僕は死神様と雑談をしながら移動する。


「わたるって友達どれくらいいるの?」


「僕は友達いませんよ」


「1人も居ないの?」


「はい」


そうだ、僕には友達がいない…別に困ることはないから構わない、気がついたら古びた木造アパートの前にいた。


「ここの2階だよ、あがって」


死神様ってこんなボロい所に住んでるの?そう言いたくなるくらい、ボロかった…とにかく、ボロかった。


「お邪魔します」


部屋の中には生活に必要な物のみがある、と言ったところだ、僕は今日からここで生活するらしい。


「それじゃわたる、一旦帰って荷物整理、そしてまた来て」


今日から僕と死神様との同居生活が始まる。

次も出すつもりなので良かったら覗いてください

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