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19 珍種妖精、ジャイアントビー討伐の依頼を受ける

「手間を掛けさせて悪かったな。報酬は如何ほどだ?ギルドとしてあいつ等からきっちり回収してお主に支払うからな。」

後方で成り行きを見守っていたらしいギルドマスターのおっさんが声をかけきた。

「随分と落ち着いてるんだな。」

所属している冒険者が死にそうになっているってのに。

「冒険者という職業に危険はつきものだからな。死ぬときは死ぬ。その覚悟がないならば冒険者になどなるなという話だ。」

まぁ、確かに。

オレは死ぬつもりなんて更々無いけど。

「今回の報酬はいいよ。いい宣伝にもなっただろうしな。」

次回からはちゃんと代金もらうけどね。

この世界では、怪我や病気の治療は教会(ナスター教って言うこの国を含めて多くに国で信仰されてる宗教らしい)の神官が回復魔法でするのだが、それだって無料というわけではない。

御布施という名の金がかかっているのだ。

チラッと聞いた話によると、この街の神官が行う回復魔法は一律大銀貨1枚のお布施らしい。

一般庶民からしてみればかなりの額である。

だからよっぽどのことがないと頼まないみたいだ。

普段は小金持ちの商人や冒険者相手が多いようだ。

だからと言って、ナスター教が一般庶民をないがしろにしているとかそういうのはなくて、一般庶民向けに毎月1回無償で治療する日を設けているのだそうだ。

これ聞いたときは、へーとは思うもののオレ自前で回復魔法できるし、オレ前世も今も無宗教だから関係ないわと思ったんだけどな。

神官の回復魔法はオレの回復魔法でいくとヒール(中)くらいみたいなので、オレはヒール(大)とヒール(特)を中心に使っていこうと思っている。

オレがギルドにいるとき限定でやっていこうと思ってるし、相手は冒険者中心で。

なんで、さっきのは冒険者諸君に対していい宣伝になった。

「そうか。お主なら大したことはないのだろうな。あのパーティーの者たちにはお主によく礼を言うよう伝えておく。」

魔法チートなオレにはホント大したことないんだけどね。

「それでだな・・・」

おっさんが気まずそうに言い淀んでいる。

あ、あれかぁ。

あんなこと言うからだぜ、きっと。

「あー、ジャイアントビーの討伐なんだが・・・」

そら来た。

「いいよいいよ、受けてやるよ。」

何だかんだ言ってギルド来てからおっさんには世話になってるしな。

「そ、そうかそうか。良かった。」

おっさんがホッとしたような顔してやがる。

「んで、今から行くか?」

オレはいつでもOKだけど。

「いや、急いては事を仕損じるからな。お主には明日討伐に向かってもらう。ジャイアントビーの出現場所等をあの者らに聞いて少しでも情報を集めてからの方がいいからな。」

ほーい、明日ね。

ジャイアントビー、蜂、昆虫型の魔物ね・・・。

とにかく数が多いって話だしなぁ。

しかも蜂だから飛ぶし。

うーん、どうやって討伐するかな。

でも、昔某チャンネルで見た蜂の特集番組が参考になりそうだ。

明日までにちょっと考えておこう。




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