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第三回 設定

2014/9/3 改訂完了

 第三回は「設定」についてです。

 小説を書く上で「設定」と言うものはキャラクターの設定、世界観の設定などなど物語、ストーリーを作る上で基礎となる非常に重要なものです。

 何が良い、何がいけない。と一概に言えるものではありませんが、少し私なりの考えを書かせてもらいます。



【「なろう」でよくある設定の作品】

 「なろう」は似た作品が非常に多いです。


『神様のミスで死んでしまい、お詫びとしてチート能力をもらって異世界トリップ(もしくは転生)』

『ある日突然勇者として異世界に召喚され、チート能力や伝説の武器を手に入れて俺TUEEE』

『ある日突然自分の前世を思い出し、この世界が前世でプレイした乙女ゲーで、主人公は悪役(orモブキャラ)で、ヒロインとかクズ人間』

『クラス全員異世界トリップしたけど、主人公だけ激弱でハブられて追い出されたらチートになって戻ってくる』


 日間ランキングの上位を占めるのは高確率でこれらのいずれかに当てはまる作品だと思います。

 私自身似たような作品を書いていますし、人様のことを言える立場かと言われれば首をひねらざるを得ませんが、それにしてもちょっと疑問を持たざるを得ない作品が多いのです。

 これらの作品が悪いとは言いません。

 初心者だと特に他人の作品を読んで、自分も書いてみたいと思うから書くことが多いですし、私自身同じことをすることだって普通にあります。

 多少はオリジナリティも加えて、パクリにならないよう努力してることが多いのもわかります。

 むしろ、小説と言うものが生まれて何十年と過ぎている中で完全なオリジナルなんてものを考え付くことが不可能だと思えるぐらいです。



【なろうによくある設定の作品のなにがいけないの?】

 私が「なろう」で危惧していることが何なのかと言いますと、「必然性」の欠如です。

 はっきり言って、「なろう」の異世界ファンタジーの大多数が「転生」もしくは「異世界トリップ」だと思います。

 そして、その中で「転生」と「異世界トリップ」である必要性がない作品も多くあると言うのが私の感想です。

 乙女ゲーの世界に転生する作品でも、別に普通にその設定じゃなくて普通に恋愛小説でいいと思える作品も目にしました。

 何が言いたいのかと言いますと「この作品ってこの設定である必要なくね?」ってことです。


 たしかに、「転生」や「トリップ」である方が現実のネタを使うことも出来ますし、知識の理由付けなども簡単になります。

 乙女ゲーなら未来や他の登場人物の裏を知っている理由づけにもなります。

 ですが、あくまでネタは本文のオマケですし、違う理由で理由付けすることだって十分に可能なものも多いですし、乙女ゲーなら人物の裏や未来を知らなくたって面白い作品は作れます。

 物語の根幹に関わる設定で「転生」や「トリップ」が必要になるのならともかく、そう言ったオマケのために主人公という物語で最も重要なファクターの1つである設定を決めてしまうのははっきり言ってもったいないんです。

 そもそもが、それらの設定を活かしきれてない作品が非常に多いんです。

 面白いのにもったいない。そう思える作品が多いわけです。


 現実に不満があるからこうなりたいという願望から「転生」や「トリップ」という設定で願望を満たすことが簡単なこともわかります。

 ですが、小説というやつはそれだけじゃなくていろいろな娯楽として成り立つ文化なんです。

 これから「転生」や「トリップ」の小説を書こうと思っている人がいるのならもう一度よく考えてみてください。

 あなたのこれから書こうとしている作品は本当にその設定が必要ですか?

 もともとの世界で生まれ育ったキャラクターでは成り立たないんですか?

 その設定にこだわるがためにもっと面白くできる可能性を潰さないようにもう一度設定についてよく考えてみてください。


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