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田舎者が異世界トリップに巻き込まれたようです  作者: ぬるはち
プロローグ
2/6

召喚されるようです

都内某所。


日曜日なのに制服な僕「百道(モモチ) 和正(カズマサ)」は愛用のベース「ワーウィック ストリーマーSTD」をリュックの様に両肩に背負い、学校に向かっている途中だ。

趣味は音楽、アニメ、特技は水泳。

顔はまー童顔。彼女はいない。

文化祭のライブに失敗しないよう、2ヶ月前である7月の今日も練習のため休日出勤なのだ。

四駅先の学校に向かうため駅の方へ歩いていると、僕より二回り背の高い女の子がこちらに向かって小走りに近づいてくる。


「よっすー!カズー!」

「おはよ、彩生。今日もでっかいねー。」

「カズの背が小さいんだよ、毎回視界に入れるのに苦労するわ」

「ほんとに、小学校から背が変わらないからね。彩生が羨ましいよ。やっぱり水泳が不味かったのかな。」

「カズは身長の割にガチムチだからねー。服着てると未だに小学生に見えるけどね」

「昨日もバイトの帰りに補導されかけたよ。学生証見せても信じてもらえなくてさー。家までパトカー護送までは行かなかったけど。」

「新記録更新中ですなー。何回目?たしか五十は超えてるよね?」

「10から先は数えてませんなー」


なんていつもどおりの会話をしながら並んで歩いていく。

実際、僕の身長は小学五年の身体測定から伸びていない。親の勧めでやっていた水泳教室が不味かったようで、中学校からは部活は文化部にしたのに筋肉さんは僕の体が住みやすいのかな?体脂肪率は通年5%だ。

おまけに顔が童顔なので遅い時間に出歩くと、お巡りさんが誘蛾灯に引き込まれる夏の虫のようによってくるし。

高校2年にもなって147cmとはこれ如何に。



対して隣を歩く「豊村(トヨムラ) 彩生(サキ)」は175cmのスレンダー美人だ。並んで歩くと兄弟だと勘違いされることされること。

同い年なのに、というか僕のが早生まれなのに…


彩生は4歳からの幼馴染みで、それはもう兄弟のように育った。もちろん僕は弟枠だけどね。

彼女の6才上の兄がわりかし売れてるバンドマンで、その影響からか僕ら二人は高校から軽音部に所属している。

もちろん高身長のイケメンだ。爆ぜろ。



彼女の家は裕福で、なんと地下にスタジオ設備があるのだ。

ちなみに僕は一人っ子の上に普通のサラリーマン家庭。

親には「絶対に彩生ちゃんと結婚しろ!」と、¥マークの目で度々言われる。

友人としての好意はあるが、恋愛感情があるかはわからない。


今はこうやって軽口を叩きあっているのが楽しいから別に良い気もする。


そんなこんなで駅に付き、定期で改札をくぐり、普段から人の来ない端っこのベンチで好きなバンドの新譜の話をしている時だった。


「あれ?なんか暗くない?」

彩生が唐突に言うので

「ホントだ暗い。なんだろね?」

と、辺りを見回すと後ろに黒いモヤのようなものが。


なんだか解らないが恐い感じはしない。

なんだこれ?と、てを伸ばしたら引き込まれ、バランスを崩し、襟を彩生が掴むが為すすべもなく黒いモヤが広がり、彩生共々呑み込まれた。


周りは真っ暗で何も見えないのに、高速で動いてるような感覚がある。

あ、ベース落とした、あれ高かったのになんて間の抜けた事を考えた辺りで意識が暗闇にとけた。








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