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道現成は夢む、塗れた華の七仏通誡偈【第二話】




 MIDIって言うんわなぁ、山茶花。ミュージカル・インストゥルメンタル・デジタル・インターフェイスの頭文字を組み合わせた言葉なんよ。電子楽器やコンピュータなんかの、メーカーや機種に関わらず音楽の演奏情報を効率良く伝達するための〈統一規格〉のことなんやで。

 日本のMIDI規格協議会と国際団体のMIDI Manufacturers Association (MMA) により策定されてん。でやな、1981年に公開されたんよ。

 ちょうどその直後、1982年に、CD……コンパクトディスクが発売されてるんやわぁ。

 そしてさらに翌年。

 1983年に、MIDIを一気に普及させた画期的なデジタルシンセサイザー、ヤマハのDX-10が発売されたんよ。


 MIDI規格てのはぁ、ずーっと昔からあった、音楽を数値化して管理するっていう欲望の発露、と見ることができるんやわ。

 それは、音楽の「電化」と「磁化」ってファクタに対してのカウンターとして受け取ることも出来るんやよ。

 電化はエレクトリック、要するにシンセサイザーの、混じりっけなしの音である正弦波、磁化はピックアップで拾った音をアンプリファイするエレキギターの、濁りやひずみを含めたものを、ここでは代表的に指す、と思ってくれればええんよ。


 少し、歴史について語る必要があるんやな、こうなると。

 猫魔お兄ちゃんのようには物事を上手く説明は出来へんけど、うちなりに語るから、よーく聴くんやでぇ!


 1722年頃に西欧で生まれた『十二音等分平均律』というシステムとその記譜法。

 このシステムと書き方で世界の全ての音楽を捉え、コントロールすることが始まったんよ。

 次の転換期が1950年前後に成立した『コード・シンボル』による音楽の把握なんやよ。

 これは高度に体系化され、二十世紀後半の商業音楽の傾向を決定づけるに至った。

 このコード・シンボルとジャズの相性が良くて、ジャズ発祥で『モード』という技法が開発され、またさっき話した「電化」と「磁化」っていう機能和声を切り下げるファクタが音楽ん中に入ってきてん。

 もっと決定的に、ファンクに代表される『律動』中心の音楽によって、『コード進行』による音楽を前進させるということ自体が必要なくなってきたんや。

 この変化で『コーダル』は全能感をなくし、MIDIの登場以来は音楽学習の場はそのオペレーティングの教育にシフトしたり、モダンジャズの様々なサウンドをアーカイヴィングして教育をしたりするようになってん。

 八十年代。

 コード・シンボルが持っていた規範と可能性は消尽され、記号化のレベルがMIDIというデジタルな段階に突入することによってそのパワーがほどけたんよ。

 以降、トラディショナルとマニエリスムっていう作業で、ポストモダン的時間をひたすら過ごす期間に突入したんよ。

 要するにポストモダンの思想が語るような、ハイパーリアルのシミュラークル世界の到来ってのと重なってしまうんやわ。

 おしまい。





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