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庚申御遊の宴【第十三話】





「雀一羽落ちるのにも神の摂理がある。無常の風は、いずれ吹く。今吹くなら、あとでは吹かぬ。あとで吹かぬなら、今吹く。今でなくとも、いずれは吹く。覚悟がすべてだ。生き残した人生など誰にもわからぬのだから、早めに消えたところでどうということはない。なるようになればよい」


 猫魔はまた、『ハムレット』の同じところを引用する。


「なんじゃそりゃ。関係あるのか、猫魔」


「最善の生き方をするためには、覚悟して自分が最善だと思うことを成すべきだろうなぁ、ってな」


 ヂャンヂャンガラガラおどりが始まった音が聞こえ出す。


「始まったか……」

 破魔矢式猫魔は、大きく深呼吸した。



「今夜が庚申待の日なのに間違いないんだろうな、猫魔!」

「間違いない」

「僕は、最善を尽くす」

「なにもできないと思うぜ。沙羅美さんの計画はこの村が抱えるには大きすぎる。破綻を見ていても、罰は当たらないと思うぜ」


「もうひとりいるだろう。伽藍マズルカ。あいつは一体なんなんだ」


「確かめたいなら、行ってこいよ。特に止めもしないさ」



 僕は玄関で靴を履き、駆けだした。

「僕は愚者だから、経験で学ぶしか……ないんだ!」





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