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九龍街のメイド

作者:くど
 九龍城――それは茫漠とした海原にぽつねんと浮かぶ一つの居城。増築に増築を繰返し、幾万の住居が集合し出来上がったそれは、恰幅良く、背は雲に頭を掠める程に高いという少々現実離れした様相を呈している。

 それでいて、一世紀に一度、願えば何でも望みが叶うと言われている宝石――ハート・バイが此処には宿るというのだから、この話もいよいよ胡散臭くなってきた。

 しかし甚六には、彼の宝石が実在するという確固たる自信があった。何故なら彼は、そのハート・バイにより不死の呪いを掛けられていたからだ。

 ――もしも願いが一つだけ叶うのだとしたら、私に死を。

 百年もの間、刑務所で監禁されていた彼は、先の民衆による暴動で、晴れて自由の身となった。
 
 向かう先はただ一つ。彼の宝石を求め、九龍城へ。

 甚六はハート・バイを探す中で、メイドや魔法少女、宇宙人にドジッ娘警察官らと出会い様々な難事件を解決していく。そんな忙しない日々の中で、彼は少しずつ成長し、また百年前自分に一体何があったのか徐々に思い出していく。

※四年ぶりに読み返したら、文章が下手過ぎてイライラしてきたので、気が向いたら全部消します。
百年後の君へ
Ep.
2023/01/23 09:22
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