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ユリカ ごはんと寝る場所をゲット

私はその後すぐに侍女を束ねる影の実力者キンベル侍女長に引き合わされ、侍女としての新しい人生が始まった。朝から殆ど何も食べていないと言うと、すぐに夕ご飯が用意された。ありがたい。ありがたい。


床を見るとそこにはレオールのために犬用の食事も用意されていた。守護獣のため特に食事を必要としない彼にとって、床の上でしかも犬用のご飯はそのプライドを痛く傷つけたようで、リアクション無しで固まっている。でも、その顔も黒豆芝なのでかわいい。


「ほかの侍女はまだ仕事中ですから、今日は特別処置です。まあなんて汚い洋服を着ているんでしょう。ボッシュ王家に仕える侍女として恥ずかしくないようにしてもらわないと困ります。そもそもこのボッシュ王家は・・・・」


おばさんの話は大概にして長いんだよね。どこの世界も同じだ。まあでもこの世界に身一つで来た私に、侍女の服やら靴・・果ては下着に至るまで用意してもらっちゃって本当に感謝しても感謝しきれない。まさかあのイケメン様が王様とは思わなかった、結構まだ若いよね。


キンベル侍女長の1時間以上にも及ぶ、ボッシュ王家についてのご高説で新たな情報が手に入った。ボッシュ王家はデュークが王になる前はとても小さい国だったそうだ。それが10年前に前国王が戦死して齢17歳にして王になったデュークは内政を大幅に改変し、近隣諸国を攻めてこの世界でも有数の3大国に数えれれるほどの大国にまでなったらしい。


しかも聖女召喚を意欲的に推奨し、大体一年に一人は召喚しているらしい。


なんだと!!そんな頻繁にやっているんだったら、聖女救済すべきだろう。食糧支援をはじめ

仮設住宅、職業訓練。そんな組織を作ってくれてもいいではないか!!聖女の人権を主張します。


あとでレオールに愚痴ると、偉そうにこうおっしゃった。


「そのためのガイド守護獣だ」


なので言い返してやった。


「食べ物は出せないし、仕事だって斡旋できないじゃないの。レオールができることと言えば、毛布代わりになることだけだよね」


「地の精霊のわしが・・・毛布代わりにしかならんだと?!」


「あ・・あと私の話し相手・・・」


「・・・・・・・・」


もう言い返すことは諦めたようだった。私は今自分の部屋を与えられ、ベットの上で丸まった豹の姿のレオールの毛皮にくるまって横になっている。


本当に。気持ちいい。私もふもふ中毒になって、レオールがいなくなったら禁断症状が出ちゃうようになるかも。


「・・レオール。ずっと傍にいてね・・・・」 この、もふもふ手放せない・・・・ぐぅぅ


睡魔に負けて、そのまま深い眠りに着いた。

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