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初投稿です。
とりあえず読むこと優先しなさい。
感想はその後です。
◆インカーネイション×RR◆
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雨。
閃光。
血鉄。
悲鳴。
怒声。
そこにあったのはそれだけだ。
流星の如く飛び交う糸のような閃光は、ある者の身体を貫いては鮮血を溢れさせ、黄金に輝く一つ眼の影に穴を開けては霧散させる。星の誕生の如く膨張した閃光は、無差別に周りのものを巻き込み、消散させた。
銃の弾丸より、刃の一閃より、光の塊よりも交わされている怒号悲鳴は、激しく地面に打ちつけられた雨音によって、掻き消される。
「総帥! 目を開けてください! 起きてください! 総帥!」
地面に倒れた身体を揺する少女の言葉もまた、他の雑音に呑みこまれては消えていく。
少女が抱える身体はまだまだ若い少年だ。
頭から血を流し、口からも血が流れ出ている。着ている服もズタズタに引き裂かれ、一部は焼き焦げていたり、鮮血に濡れている。そして、何より異質なのは少年が倒れている地面。彼を中心とした半径5mほどが抉れている。
少年自身が創りだした痕跡なのか、外部からの干渉によって創られた痕なのかもわからないが、周りがアスファルトで固められている中、そこだけが土が剥き出しになっていた。
少女が悲痛な呼びかけをしている間にも、雨は激しくなり、悲鳴怒声が大きくなっている。
絶えず漂う、音、声、叫び。
「総帥、総帥……」
絶えず声をかけているのに、ピクリとも動かない少年。
「そうすい、そう…す、い……」
やがて彼女の声も涸れ、雨と涙に濡れた身体からは力が抜け崩れ落ちる。
身体を濡らす涙、雨。
身体を濡らす血鉄。
流星の如き閃光。
飛び交う悲鳴、怒声。
そして、枯れ果てた人間が二つ。
そこにあったのは、それだけだった。
小説初投稿の作品となりましたが、いかがでしたでしょうか。
これだけじゃ何が何だかわかりませんよね。
今後もちょくちょく投稿していくと思うのでよろしくお願いします。
意見もばんばんください!それでは!
~霜星屋 棗~




